2019年12月12日木曜日

民の竈

景気が良いの悪いのと騒ぐのはある意味で贅沢かもしれない。と言うのは世界には「今日の飯さえ無かったなぁ~」てな国が沢山あると思うからだ。どの国であれ、国の基本は水と食料が確保されること、燃料に不自由しないことが基本だろう。そのためには国境線に兵員を置いて、外敵からの侵略を防ぐとかの防衛手段が必要になろう。

この前提に異論を唱える人は少ないと思う。昨日マドリッドの第25回気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)閣僚級会議で小泉環境大臣が演説をして、脱炭素に向けた具体策が不十分と他国から非難されているとのこと。この報道を見て考えてしまった。日本は地球上に200以上存在する国の中ではかなり豊かな国と自他共に認めるところだろう。しかし食料の自給率は既に40%を割り込み、燃料自給率に至っては北朝鮮にも及ばないのでは?

強いて言えば水だけは完全自給が可能の筈だが、敢えて外国から輸入した水を買う人もいるし、国や自治体が運営している水同事業を民営化して外国企業に売り飛ばそうなんて考える輩がいるのだからやりきれない。このことはさて措く。

食料も燃料も外国に依存しているので、国の安全保証にとってこの補給線の確保が目下の最重要課題になっている。そのためには供給国と仲良くするのが一番だと思うのは当然のこと。食料最大の供給国は調べてもいないが、多分アメリカだろう。その他平たく言えば世界中の国から食料は入ってきてるに違いない。だから、日本は外国との戦争を考えてはいけないし、必要もないはず。特定の路線だけ物理的に防衛なんてナンセンス。

話が逸れ初めたので脱炭素政策に戻す。小泉氏が非難されているのは石炭火力の減少廃止に言及しなかったためらしい。しかし考えてみるに、燃料をほぼ100%海外に依存している我が国で、その30%を占める石炭火力をゼロにするなんてことが現実的でないことは誰にも分かりそうだが(COP25)ではそうはいかなかったみたいだ。では嘘でもいいから「2030年までに半減」とでも言えば良かったのだろうか?

小泉氏が何を考えていたか分からないが、嘘つきは泥棒の始まりだから、これも感心しないだろう。何れにせよ、何でもアメリカの言いなりもいいが、指導者は民の竈の煙を絶やさぬために何をすべきか、よくよく認識すべきだ。

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