2019年8月7日水曜日

読後感「三体」劉 慈欣 著

SF小説が特に好きということも無いが、書店で大量に平積みされているのでつい読んでみたくなった。2006年と言うからも大分前に中国で発売され、その後英語圏で翻訳されるや数多くの賞を獲得したとのこと。アメリカの前大統領バラクオバマ氏が「とにかく スケール が ものすごく大きく て、読むのが楽しい。これに比べ たら議会 との日々の軋轢 なんか ちっぽけなことで、くよくよする必要はないと思えてくるのも本書を楽しんだ理由の一つ。」と語ったそうだから。本書の面白さもうかがえるし、オバマ氏の知的水準も大したものだ。

何しろ450頁のボリュウームなので読了まで相当時間が掛かった。SF作品の特徴かもしれぬが、主人公が数人いるが、彼等が時空を超えて飛び回るのだ。しかもそれが時には敢えてバーチャル世界に飛び込んだり天文科学分野に話及ぶので、余程しっかり読み終えた部分を記憶していかねばならない。しかも著者のか科学的知識にはとても及ばないので、勝手に想像しなければならないところもある。正直に言えば年寄りには少し荷が重かった。

著者は本書のあとがきでは河南省となっているが、WIKIでは山西省何れにしても電気も通っていない片田舎の出身ようだ。1963年生まれで本職は発電所のコンピュータ管理をするエンジニアとのこと。内容は紹介し切れないほどボリュームがあり、ことは文化大革命の実相から現代科学の発展を経て、人類の未来に至る洞察に基づいて発想された一大娯楽作品であるのは間違いない。本書は最近早川書店から発売されて評判になっているが、日付が分からないが既に日本でも翻訳本は発売されていたようだ。

それをSF作家であり、数多くの翻訳もこなした経験を持つ大森氏が当初の翻訳本と英語版からの翻訳をしながら完成させたのが本書とのこと。あとがきに詳しく書いてあるので、関係者全員に敬意を表するために出版に関係した全員の名前を下記に紹介して簡単だけれど読後感に代えたい。
立原 透耶 (監修), 大森 望  (翻訳), 光吉 さくら (翻訳), ワン チャイ (翻訳)

0 件のコメント: