2019年8月20日火曜日

フランス・ビアリッツ

初めて聞く地名なのでタイトルに使わせてもらった。ここで今年のG7サミットが開催されるそうだ。ビアリッツはフランス南西部のバスク地方にある美しい海辺の町で、19 世紀にヨーロッパの王族や貴族が訪れたことから発展した人気のリゾート地とのこと。ここで来週の24日から26日まで開催の予定で、議長国フランスの公式ホームページには日程等が詳しく紹介されている。日本も参加国メンバーではあるが事前報道があまりにも少ない。

今朝の外国ニュースでは、今度のサミットでは宣言採択が見送られる見通しだと大々的の報道されている。比べて日本マスコミは殆ど無視である。1975年以来過去40有余回に亘る歴史上初めてのことらしい。チェアマンになる筈のマクロン大統領は、昨日ロシアを訪問してプーチン大統領と会談している。外国メディアが配信している映像を見る限り、二人共通訳抜きの本当のサシで、アメリカがINF(中距離核戦力全廃条約)を突如脱退した問題について真剣に意見交換している。

フランスやロシアの大統領たちも家族はいるし、夏休みは取ったかもしれぬが、かなり短縮しているはず。それだけ現下の世界が複雑化しているという事だろう。日本の政治状況と世界はかなり異なり、アメリカや中国による覇権なんぞということは最早通用しない。かと言って所謂ラウンドテーブル方式の話し合いでもなかなか一致点を見出すことができなくなってきている。いよいよサミットの役割は終わると言うことらしい。

首脳会議と言えば予めシェルパと称する事務方が入念な打ち合わせを行い、首脳たちはその台本に沿って和やかな雰囲気を作り、共同宣言に署名してメデタシメデタシだった筈が今やそうはいかず、サミットそのものが形骸化して、首脳同士が本気で話し合いをしなければならぬことなってしまっているようだ。山梨県のお別荘でゴルフを楽しみながら呑気にお過ごしになっている安倍首相にとっては24日から始まるサミットは、どこの首脳とサシの会談は予定されず、本当に都合の良いバカンスの延長となることだろう。

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