正反合

47歳、入社25年目の時「タクシードライバーかガードマンにでもなりますよ。」と威勢のいい啖呵を切って会社を辞めたものの、たちまち食うに困って辞職3か月後に前の会社の俸給7掛けを条件に拾ってもらった2番目の会社。この会社の社長さんがユニークな方で、主な仕事は昼夜の会食、後は社内会議で、口癖が「正反合」意味を知らなかったので教えを請うた。要するに「問題を解くとき異論反論を十分戦わせて、適切な方法を導きなさい」てな意味らしく、出席者全員に意見の開陳を求められたものだ。

今考えると、社長の個人的見解に落とし込むための手段だったかもしれぬが、論理的には正しいと思う。佛教系大学出身の社長だったので仏教用語かと思っていたが、ドイツ哲学の用語らしい。どうでも良いことを長々書いてしまったが、最近の国家間協議報道を見聞するに、国家間には意見の相違が多く存在するのが当たり前のようである。あの持論に固執してやまぬトランプ大統領を迎えたヨーロッパの国々、北大西洋条約機構会議であるが、同盟関係にあるとは言いながら、トランプ氏の軍事負担が不公平だとか、親ロシア的に過ぎるとかの言いたい放題にドイツのメルケル首相は相当頭にきたことだろう。

もちろん相当に険しく反論はしている。しかし最後にはお互いが納得した形で共同声明を発表して、記念写真は和やかに撮られている。同盟関係と言うより親族の様な英国に関してもトランプ氏は好き勝手なことを言っているようにも見える。どこの国にせよ、最初から「100%共にある」なんてことを言う国は無いようだ。確かに100%共にあるなら、高い経費をかけてノコノコ出かけるまでも無いだろう。異論反論の中で持論を半分でも良いから飲ませたいから出掛け、軍事費も吹っ掛けた半分飲ませたから上等と思っている可能性もありそうだ。

そして記者会見では「上手くいったよ」みたいことを堂々と言うのだから、あのオジサンも大した役者かもしれぬ。因みに外国の記者会見は、質問が無くなるまで何時間でも原稿なしで返答するのが当たり前のようだ。最近の朝は日本のニュースを観ずにBSで外国報道ばかり観ているからかもしれぬ。どうも日本の政治報道は、すべて予定の台詞で終始し、政治家の生の声は殆ど聞くことが出来ない。メディアはこれをどう考えるか知らぬが、一般視聴者・読者は面白い筈があるまい。日本の閣僚が外国訪問して「○○で一致した」と言った種類の報道ばかりが流されるが、日本のマスコミはこんなことで善しとするのか?

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