2018年5月16日水曜日

今様

スタジオジブリのアニメ映像作家高畑勲氏の葬儀で弔辞を述べた宮崎駿監督は小生とほぼ同じ年齢、4歳ほど年長の高畑氏に対し「自分にも残された時間が少ないことを実感・・・」と言いながら落涙する映像を見て身につまされた。「別に何かしたいことがある訳ではないが、あまり時間は無いのだろうな。」今朝のニュースで初めて知った元毎日新聞論説委員の岸井成格氏の訃報も極めて残念、少し若いがほぼ同年齢。彼のニュース解説と相撲に関する論評は非常に解り易かった。政権への辛口にも拘らずTBSもよく現役で使い続けたことを内心評価していたのにである。冒頭から故人の話題を2件も取り上げてしまったが、残日限りあるを知り少しはなすべきことを考えよ、と自戒するためであるが、どうも実感が伴わなくて困りものだ。

このところ毎朝6時からNHKのニュースを約15分ほど観ることが習慣化している。冒頭6、7人のアナウサーらしき人物が横一列に並んで挨拶をする。天下のNHKだから当代一流の知識人が一流のファッションに身を包んでいる筈だ。少し以前から書きたいと思っていたのがこのファッションについてである。高校時代に他人様から不良と思われる行動があったことは否定できないし、その手の輩に憧れていなかったと言えば嘘になる。大勢の人が言っているので今も同じかもしれぬが、不良の第一条件は格好が良くて、女の子のもてることに他ならない。

だからチビで弱虫でも着る物には関心を払い、垢じみた小倉のズボンでも毎晩寝押しをして折り目がきちんと出るように気を使ったものだ。今でも習慣は少しは残り、外出するには出来るだけ小ぎれいにするよう気は使っているつもりでもある。はた目から見ては保証の限りではないが。己のことは関係ないとして、最近のファッションである。お姉さん方のスカートの丈が長くなったのは目のやり場に困らないので良しとして、お兄さん方のスーツが面白い。これが格好いいのだろうが我が青春時代のマンボズボンとは明らかに違う。

当時まともな大人はマンボズボンなんか金輪際履かなかったが、昨今はいい年恰好のおっさんまで何を考えているのかつんつるてんの上着と共に着用におよんでいる。これでないとお姉さんにもてないなら仕方ないが、何とも面白い社会現象に見える。

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