2017年7月22日土曜日

嘲笑する気はない

アメリカのトランプ大統領は昨日で就任半年、と言うことでマスコミは比較的大きく取り上げている。大きい割には内容が乏しい。支持率が下がりっぱなしで史上最低だとか、選挙公約の殆どが実現しそうにないとか、半年間でゴルフ場で過ごした日数が40日になるとか碌な話がない。曲がりなりにも日本にとっては唯一の同盟国の大統領。昨年の大統領選で当選が確実になると安倍首相が間髪入れずに訪問、それまでよく知らない仲だったにも拘わらず両国の絆を世界に先駆けて確認させて頂いた相手である。

大統領就任後も、1か月も経たないうちに再びホワイトハウスで会見させて頂いた上に、それこそフロリダのご別荘でゴルフのご接待にまで与っている。日本の入れ込みに対して大統領側はそれなりに礼は尽くしてくれているが、大統領側からすれば対日問題は大した問題でないだろう。アメリカ・ファーストのためにしなくてはならぬこと、考えるべきことは他に山のようにある筈だ。聞くところでは、足元の官僚スタッフ約600名が必要らしいが、約200名程度しか決まっていないらしい。

日本のように首相の一存で、高級官僚はおろか大臣の首でさえ簡単に挿げ替えられるのとは異なり、約600人の官僚一人々々が議会で厳しい審査の上承認される必要があるとのこと。行政の準備すら整っていない段階にあり、選挙公約の法案がスラスラと行っていないのも事実のようだが、これも逆に考えれば、アメリカの議会制度の方が日本より健全で、与党の数さえあれば内閣提案の法案が問題なく通過する日本政治制度が果たして良いのかどうかでもある。世論調査の支持率も下がりっぱなしと言うが、最初から50%を切っていたのだから5%くらい下がったからと言って他国のマスコミにとやかく言われる筋合いはないと考えているかもしれない。

元外務官僚でタレント気取りの三宅邦彦氏の解説によれば、大統領は政治家としての資質に欠ける欠陥人間みたいに仰っている。言われなくてオバマ前大統領とは全く異なるキャラであるのは分る。しかし経済的にはグローバリズムを排する考えは一つの哲学であり、国内的には成功の可能性もあるのではなかろうか。問題は世界の平和に及ぼす影響だろうが、そんなことはもう暫く様子を見なければ分かるまい。日本のマスコミではトランプ氏は商売人と馬鹿にする人が多いし、言うことがくるくる変わるので信用できないとも言われる。しかし、意外に嘘をつけない性格のように受け止めるのは間違っているのかな。

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