2017年6月25日日曜日

国策印象操作

昨日のブログの続きになってしまうが、既成メディアは先日プレスクラブに於ける前川氏の発言をどのように受け止めたのだろうか。心ある記者は重く受け止めているに違いないが、日本の新聞テレビラジオのマスコミは巨大組織であり、トップが政権と繋がっている事実には抗しがたいようだ。前川氏の記者会見で最も注目すべき発言は「国家権力とメディアの関係」だと思ったが、反省を込めてまともに取り上げている媒体は残念ながら1社も無い。

今朝の朝日新聞を見ると1面に『首相、自民改憲案の臨時国会提出を明言「歴史的な一歩」』と見出しがあり、産経新聞の主張に賛同する任意団体「神戸『正論』懇話会」主催の講演会での内容が紹介されている。内容は書くまでもないが、総理の言いたい放題で、目下国民から突き付けられている臨時国会の開催については一言も触れていない。挙句の果てに加計学園問題に絡んでは言うに事を欠いて「獣医学部を全国に設置したら良い」ときたものだ。国民を馬鹿にする以外の何物でもない。

これを産経新聞やNHKが大々的に取り上げるのは、彼等の立場が政府お抱えの広報機関に堕してしまったことを思うとやむを得ないのかもしれぬ。しかし朝日・毎日・東京までもがである。いくら東京都知事選にはお呼びか掛からないとは言え、沖縄の帰りに西の神戸に態々立ち寄り、しかも右翼系団体見え見えの講演会での与太話ではないか。産経やNHK以外は黙殺するくらいの意気を見せてほしいものだ。

官邸側は一種の国策印象操作として演出しているならば、成功には違いないだろうが、国民にとっては雑音にしては迷惑に過ぎる。総理の口調を聞く限りどこかおかしい。その1日前には『妻、昭恵氏が23日、岐阜市で講演した。森友学園問題での報道機関の指摘を念頭に、「批判はして頂いて結構ですが、こちら側が伝えたいと思っていることもきちんと伝えて頂きたい」と述べた。』との記事もある。この二つの記事を突き合わせると、総理ご夫妻の頭の中が何か尋常で無いように感じてしまう。こちらの頭がおかしいのかもしれぬが。

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