官民もたれ合い構造

サラリーマン現役のころは、政府の諸施策に関してあまり感謝の念はなかった。むしろ税金をむしり取られていると思いが強く、政府を友好的に思うことがなかった。年金生活の今を思うと相当に間違った考えであったかも知れぬが、政府がサラリーマンを応援してくれているとは思わなかったし、応援してほしいとも思わなかった。昔も今もサラリーマンは一所懸命仕事をする以外に、所得を増やしたり暮らしを豊かにする道はない筈だ。

ところが最近は「働き方改革」なんて言葉が出来て、政府が勤め人の味方のような風情でつまらぬ法律や下らぬ政府方針を打ち出してくる。最たるものが先週末から実施された「プレミアムフライデー」だろう。勤め先を公然と早退できることを喜ぶ人間も多いかもしれぬが、それが国の経済にどんな影響を及ぼすのだろうか?言い出しっぺが経産省で経団連がお先棒担ぎらしいが、会社の業績や国の経済に好影響を与えるとはとても思えない。

無駄な勤労を奨励しろとは言わないが、政府が国民個々の勤労意欲を削いでどうするのだ。政府が民間企業の経営に口出して経営効率が上がるなら経営者は気楽なものだ。昔から特に創業者に多い優秀な経営者は官に頼ることを嫌った人も多い。本田宗一郎氏なんかが典型のように思う。こういった人材が多く出現するようになれば、国の将来も明るくなるだろう。

だが現実は正反対で、大企業は株式まで政府に買ってもらって喜んでいる。その1社東芝が何故破産状態に追い込れたか、理由ははっきり分からないが、原子力技術取得のために無理をしたことだけは明らかになっている。東芝と国との関係について、誰がどうしたかまでは明らかになっていないが、組織と組織として捉えれば相当深い関係にあったことは容易に想像がつく。今回の破たんに関して社内にも責任者が沢山いるだろうが、政府の方針にも責任の一端くらいはあるだろう。

原発に関しては6年前の3月以来、廃止の議論が主だとばかり思っていたが、東芝ではアメリカを含め諸外国向けに積極的に原発事業を展開していたとはつゆ知らなかった。「国内が駄目でも海外はあるさ」だったらしいが、これこそ官民一体でなければできぬことだろう。大企業の多くが東芝同様に政府ともたれ合ってるとすれば、日本経済の先行きはあまり明るくなりそうにない。

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