2016年7月21日木曜日

最近感じること

これから出かけるので少し早いが、昨今の世相から思いつくことを書いておく。

昨夜から雨が降り続いて気温も大分下がったようで、久しぶりにゆっくり休むことが出来た。年寄りには恵みの雨でも、今日から夏休みに入ったらしい小中学生たちはきっと拍子抜けがしていることだろう。子供たちもたまには家で読書などすればいいのだが、訳のわからぬゲームなんぞに現を抜かすことになるのだろう。ここ数日アメリカで大流行「ポケモンGO」なるものに関する報道が大統領選報道以上に多いが、意味がよく分からなくて困っている。

何でも日本の任天堂が開発したゲームソフトで、スマホにダウンロードして楽しむものらしい。電車の中でスマホをいじっている人を見ると、ゲームらしきものに夢中であることが結構な比率になる。それぞれにアプリなるものをダウンロードして遊ぶことになるのかどうか、スマホなるものを使っていないので分からない。多分囲碁ソフトなんかもあるのだろうが、パソコンの囲碁ソフトでも年寄りの目には悪すぎるくらい小さいのに、あの小さな画面を電車の中で取り出してまで見たくはない。

思えば物心ついて以来70余年、欲しいものは何でも手に入るようになった。家なき子は物語の中だけで、住むに家の無い人は殆どいなくなったに等しい。自転車はおろか自家用車でさえ持ったからとて特別の人だとは言われないだろう。家に電話が無くても家族一人一人が電話を携帯できる。冬でも豊富な野菜や果物を買うことが出来る。一生に一度の新婚旅行を熱海でなくて九州まで行ったなんて自慢話は昔話になった。今や行こうと思えば地の果てまで旅行が可能で、実際に毎年のように海外旅行を楽しむ人もいる。ラジオが無くてもテレビがある。

身の回りに無いものを探す方が大変な世の中だ。しかし己の中身だけは昔に変わらず、自分で努力しなければ変えることはできない。とは言っても、こちらも社会環境の変化で外からの支援が行き届き、昔に比べれば今の子供たちは頭も良いし、肉体的なものも我が時代を思えば月とスッポン、堂々たるものだ。その子供たち(或いは相当な大人も含めてだが)が、「ポケモンGO」の入手を心待ちにするのだから、それなりに意味があるものなんだろう。

アメリカで発売が先行したのかも不思議だが、近々日本で発売予定との話だ。ただ報道を分からないまま見聞する限り、これによって社会秩序が乱されたりする可能性が憂慮されているようでもある。事故が起こらないことを祈るばかりだが、世の中の進歩と言うものが分かり難い。我が身を振り返って一つ思うのは、心からの満足とは何かである。昨日から今月亡くなった大橋巨泉氏のことが大きく報道されているが、彼はこの世に相当な未練を残して旅立たれたらしい。

才能ある人は幾つになってもしたいと思うことが沢山あるのだろう。自分は幸か不幸か才能が無いので、もうお腹一杯の心境だ。ただ年齢とともに友情とか人情を深く感じる機会が減っていくことだけを寂しく思う。

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