2016年6月23日木曜日

ままにならぬ世であっても

西日本の集中豪雨は凄いが、水不足に悩む関東地方は不思議に雨が少ない。皮肉なことである。今日こそ終日雨かと思ったが昼前には雨がやみ、午後になると陽が差してきてしまった。世の中ままにならないから面白いと言えば不謹慎の誹りを免れないか。参議院選挙が始まったが、候補者にしてみれば、こんなにままならぬことは無いだろう。傍観者の立場からすると「あなた面白半分で立候補しているのですか?」と問い質したくなる候補者も少なくない。

政党にしても分かり難さでは同じこと。何で野党は一本化できないのだろう?民進党と共産党が統一候補を擁立するところまで妥協できるのだから、他の全野党が小異を捨ててもよさそうだが難しいらしい。勿論与党も同様で、もっと分かり易い塊になってほしいものだ。やはりつまるところはリーダーの資質か。申し訳ないが民進党代表の岡田氏に、人間性の魅力が乏しすぎる気がしてならない。東大出の通産官僚出身だから馬鹿であるはずはない。演説を聞いてもそれは理解できる。

しかし、この人について行きたいと思うかどうかは全く別の問題。特に現在は野党の立場である。この人となら討ち死にしてもいいと思わせるには何が必要か。たまたま昨日図書館で江藤淳著の「南洲残影」を読んで考えた。結局は「無私」に尽きるような気がする。岡田氏はむしろ舛添前都知事とは正反対で、身ぎれいだと思う。しかしその身ぎれいさが表面に出過ぎてはいないか。実態は分からないが、頭が良すぎてあらゆる戦略に関しても自身の意見をはっきり言いすぎるきらいは無いかも気になる。

相手の大将のように余り馬鹿でも困るが、己の信ずる目標を周りが理解してくれたら、あとは黙って周りに任せる。このためには本当に信用できる部下が5人位ほしいが、3人でもいい。傍目にはそれがはっきり見えないのだ。幹事長の枝野氏も少し岡田氏に似た感じがあるし、幹事長代理の長妻氏なんかも頭が良すぎる気がする。西郷南洲の周辺のように人殺しが専門みたい人間ばかりでもどうにもならんだろうが、おつむが良いだけではパワーが出ない。岡田氏は選挙の結果次第で代表辞任も示唆しているが、その前に何かすることがあったのではと残念に思う。

一方今や靡かぬ者がいないと権勢を誇る安倍内閣だが、安倍氏が杖とも柱とも頼みにしているのは誰か?菅官房長官は総理とは性格がまるで違っていそうだ。総理が彼を頼みにしているのは理解できる。麻生財務相は最近の言動からすると、どう見ても総理や官房長官をを上から目線で見ているようだし、甘利元大臣は政治的ポジションが弱くなりすぎている。その他忠臣面して周辺に集まってきている人数は多くても、負け戦になった時には誰一人安倍氏に殉じようとは思わないだろう。そういう意味では麻生財務相の取ってる態度は、アベノミクスなるふざけたネーミングを牽制し始めているようでもある。安倍内閣も永遠に続く訳がない。兎に角一寸先は分からない。

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