2016年6月21日火曜日

選挙用コマーシャル

明日から参議院選挙が始まる。各政党の広告はマスメディアにとって美味しい臨時収入となる。広告会社の勢力地図がどうなっているか詳しくはないが、どうせ節操のかけらもない業界のことだから、大手の会社が競合する政党に食い込んで、これまた美味しいところ食べることになるのだろう。こういったところにも、経済格差がどうしても生じてしまうのは仕方が無いのかもしれぬ。

そんなことを思っていたら面白いネット記事を見つけた。自民党の政党テレビコマーシャルに、フジや日テレ系列まで含む民放各社の考査部が揃って「不可」を突き付けたとのこと。内容的には「私たちは前進してます」をお題目にして〈雇用100万人増加〉とか〈賃上げ2%達成3年連続〉と数字を論ったのは誇大広告(根拠が不明らしい)だし、挙句の果てに広島でのオバマ大統領の写真を取り込んでいたらしい。本人の許可関係は分からないが、確かに自民党員でもない外国人を使うこと自体に無理がありそうだ。

突き返された自民党側では恐れ入って撤回したかと思うとそうでもないらしい。案を提示したのは電通だと思うが、テレビ局なんぞ子会社くらいに思っているのだろう。彼らが裏で糸を引いているに違いないと思うが、先週自民党の広報担当者が弁護士を同伴して某局に乗り込んできたそうだ。1社落としてしまえば、全国右へ倣えで放送が実現するとしたものだ。

局名も個人名もされていないのでどこまで取材に基づいているかは定かではない。テレビ局員の感想が以下のように書かれている。「取締役局長クラスと会って、オバマ訪広も経済実績も党の政策の結果だと正当化したようです。あと、上層部にも他のチャンネルから働きかけがあったと聞いています。テレビ局としては、官邸ににらまれるのは怖いので、本音としてはそのまま放映したい。ただ、そのまま出せば出したで、明らかな公選法違反ですから、絶対に問題になる。営業部も考査部も板挟みになって頭を抱えていました。」

いつも書いているように第4の権力なんて偉そうに言っても、テレビ局なんて政府の免許で営業させてもらっているのだから弱いものだ。明日以降になればはっきりするが、どんなコマーシャルが放送されるか楽しみとも言える。

0 件のコメント: