2016年6月16日木曜日

政治家の資質

自分の体については、その日の調子を含めある程度のことは分かる。他人の体の調子についても、優秀なお医者さんやスポーツの優れた指導者やトレーナーなんかはある程度分かるものらしい。しかし感情や性格になると、自分のことさえ分かっているかどうか少し怪しくなってくる。昨日は政治家の人格や品格について触れたが、どんなに科学的手段を用いても他人がいま何を考えているかについて分かる人間なんてざらにはいない。

若い時の勉強が要らないということではないが、勉強ができるとか何かの知識が優れているなんてことも多寡が知れていると思うと気が楽になる。これから東京では大切な選挙が踵を接して実施される。ある程度人を見定める目を養う必要があるので考えてみた。所属したり、推薦を受けた政党で単純に割り切るのも一つの方法。それぞれの公約をじっくり読んで検討しても良い。特に前都知事と前々都知事の驚異的得票を考えると、知名度に頼ることだけは避けようと思う。

どんな候補者だって言うことに多少の違いはあっても、公約は立派に決まっている。納税者の負担を重くするとか、市民の権利をはく奪しますなんて言うはずもない。そこで問題になるのが候補者が口にしないこと、腹の底か頭の中か分からぬが考えていながら表に出さないことが重要と、ここ数回の選挙で証明された。立候補者にすれば選挙期間中は真面目に有権者と向き合っていても、当選すれば支援してくれた組織や政党との柵もあって態度を豹変せざるを得ない時もあるだろう。

そのくらいのバイアスは初めから織り込む必要はあるが、どのくらい正直な人間であるかといった人間性の根本のようなところを見極めたい。難しいことではあるが、その尺度の一つが候補者の個人的交友関係だと思う。個人的に言えば友人を選ぶ尺度でもある。そんな観点から取り敢えず自民党総裁安倍晋三氏と民進党代表岡田克也氏を比較してみた。政治記者ではないので詳しくは分からないが、良き友がいそうにないということでは全く同レベルかもしれぬ。

安倍氏は寄ってくる人間だけを大切にしそうだし、岡田氏は誰と飯を食っても割り勘にするとか進物は全て送り返すとか碌な話を聞かない。もう一つの角度は読書に関してだが、これについてもどちらからも特徴的なことは聞こえてこない。周りを厚い人材が取り囲んでいるとか、良書に馴染んできた人間だけが信用出来るわけではないかもしれぬが、一つの目安にはなるだろう。

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