2016年5月14日土曜日

無知と無恥

当然と言えば当然だろうが、安倍総理は来年4月の消費税アップを断念したとのこと。未だ大手メディアの報道に至ってないが、ネット上では今月末のサミット終了後に発表予定とされている。公約違反になるので民意を問うのが筋だろうとの声もあるらしいが、衆参同時選挙については総理も未だ腹を決め兼ねてはいるらしい。政治家にとっては選挙が何にも勝る優先事項だろうが、国民の声を自らの耳で真面目に聞いたうえで最後の詰めとしての選挙であれば、まだ許せる。しかし選挙を己の保身、党利党略だけで度々やられるのは迷惑な話だ。

公約違反であれば一旦総辞職して、議会のルールに則り選び直すのが筋だろう。
議員数の構成に変化は無いのだから、安倍氏が再選されるかどうかは別として自民党から選ばれることだけは間違いない。これに異を唱える人はそう多くはないだろうし、国費の無駄遣いは避けることが出来る。しかし現実は安倍氏が居直って居座る可能性が多そうだな。庶民が納得しようとしまいと理屈と膏薬の例え通り、どうにでもなると思っているに違いない。総理と都知事は犬猿の仲だそうだが公私の混同についてはそっくりだ。

全く情けない限りで残念であるが、与党政治家は国民の大半を占めるいわゆる庶民の暮らし向きをほとんど考慮せずに政治を行っているつもりになっている。私腹を肥やしたくなるのは、明治維新の頃から長州藩出身の大物に多かったらしい。明日にでも読後感を上げようと思っている「江藤新平」には山形有朋、井上毅、伊藤博文などの話が紹介されてているが、現総理はその心配だけは無いらしい。代わりに今日読んだ「天木直人のメールマガジン2016年5月13日第395号」に面白い記事があったので紹介したい。

タイトル:日本一厳しく、的確な安倍批判を見つけた
昨日発売の「フライデー」からの引用とあるが、「安倍首相の政治思想史の恩師である加藤節成蹊大学名誉教授なのだ。」となっている。

以下引用:
タイトル:日本一厳しく、的確な安倍批判を見つけた
昨日発売の「フライデー」からの引用とあるが、「安倍首相の政治思想史の恩師である加藤節成蹊大学名誉教授なのだ。」となっている。

以下引用:
 「安倍さんは、ずるい政治家です。政治の世界では、人を欺いたり、裏切ったり、ずる賢く立ち回ったりというのはありますが、それは政治家同士の権力争いで行われること。政策決定が国民の生活なり人生設計に影響がある場面で、そういうズルをやっちゃいけないんです・・・

安倍さんを表現するとき、私は、二つの『ムチ』に集約できると思うのです。ひとつはignorantの無知、もうひとつはshamelessの無恥です。無知については、彼はまず歴史を知らない。戦後の日本人が築いてきた歴史を踏まえていないんです。ある政策を決定する場面で、現代に至るまで過去の政権がどういう議論と決定をしてきたか、そのプロセスを知る事は非常に重要な事です。

しかし、安倍首相はそういう過去の世代へのリスペクトがまったくないんです。日本国憲法というのは、戦争で310万人もの人がなくなり、その犠牲者たちに対する義務感で作られた側面があるわけです・・・もうひとつ、安倍首相の無恥についてお話ししましょう。一言で言って、安倍さんはずる賢いんです・・・安倍首相は自分の考えに同意する人物を登用し、反対する人はクビにしてしまう。つまり、安倍政権のやり方というのは、『法による支配』ではなく、『人』による支配なんです。

現在、政策の違憲性について指摘するのは最高裁判所と内閣法制局です。安倍さんは、これまで集団的自衛権について違憲だと唱えていた内閣法制局長官をクビにし、自分に都合の良い人物を据えた。内閣法制局長官が解釈すれば、それが法ですから、形としては法の支配です。しかし、裏を返せば、実際には人の支配なんですよ。これまでの歴代の内閣はこれだけはやってこなかった。人事に手をつけて自分の都合の良い解釈を引っ張り出して後の事は考えない。実に危険な考え方です。『無恥』としか言いようがない・・・」 

その批判はこう締めくくられている。
「過去の世代が議論し築き上げてきたものへの敬意と次世代への責任。その二つを考えるなら、重要な案件はたくさんあります。少子高齢化、原発、地震など、国の存続に影響する重要課題は山積しています。きちんと過去と向かい合い、次世代につなぐ政権運営をするべきなのです」引用終わり

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