2016年5月10日火曜日

世間の常識

最近家の婆さんはNHKのニュース番組を観なくなってしまったが、小生は7:30まで事務所に居ることを約束しているので、どうしても19時のニュースだけは観てしまう。しかし婆さんの気持ちはよく理解できる。確かに最近のNHKニュースは、素材の選択から切り取り方に至るまでどこか偏っているように思う。安倍政権が自ら唱えるように、国の形を個人の上に国家を配する仕組みに変更するために、必須の手段を実行していると理解すれば話は早いが、困ったことだ。

昨日NHK19時のニュースで、最新の世論調査結果が報道された。調査時点は正確に記憶していないが、多分この連休中のことだろう。安倍内閣の支持率が何ポイントか向上して45%、不支持率は逆に低下して35か36%。熊本・大分の地震対応も評価するとする人の割合が多かった。これを観ながら、婆さんは知らなくて済むので良いなと思い、帰宅してそのことを話すと「だから観る必要が無いのよ。」軽くいなされた。

しかし45%もの多数が現政権を支持しているとは正直驚いた。私見をもってすれば、現政権がやっていることで本当に国民多数のためになっていそうなことは一つもないように思う。中には政権のお蔭に浴している人がいるだろうが、どうすればかくも多数の支持に繋がるのか不思議でならない。支持者は政権がいつも言っている通り、経済は順調に回復軌道にあり、公平な富の配分がなされ、外交は世界多数の国から評価されていると思っているのだろうか。

もう少し不満を抱く人がいてもいいように思う我々の方が少数意見のようだ。これまでは、我が家の常識は世間の常識とそんなに乖離はしていないだろうと思っていたが、「我が家は普通でない」と自覚せざるを得ないと意見が一致してしまった。性格的には正反対の要素が多い夫婦だが、奇妙なことに現政権に対する嫌悪度合いだけは一致しているので、家でも政治関係のネタがよく話題に上る。婆さんに言わせると、これだけでも相当変わっている家庭かもしれないそうだ。

考えてみれば、市井の普通人は政治のことなんか構っていられないし、民主主義への危機感などある方が不自然かもしれぬ。また、ある日突然NHKからの電話で「政府について支持か不支持か」と聞かれたら「支持します」と答えておくのが簡単かもしれぬ。我が家にも調査の電話が来たことはあるらしいが、婆さんはしっかり意見を言ったらしい。それだけでも変人なのかもだ。変人と言えば、昨日慶大教授の憲法学者小林節氏が政治団体「国民怒りの声」を立ち上げて記者会見を開いた。マスメディアは氏を変人扱いしてまともに取り上げていない。

しかしネットで会見内容を聞く限り、変人同士のせいかごくまともに聞こえる。
婆さんにも聞かせたいが、ネットと全く無縁なので出来ない相談であるのが残念だ。ご用とお急ぎでない方は下記でご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=CErL9hvTEyM

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