2016年4月12日火曜日

蟻地獄

囲碁が好きでへぼ碁の典型かもしれぬが、暇に任せて毎日のようにネット囲碁を楽しんでいる。パンダネットなるサイトでネット碁を始めたのは2004年4月だから64歳の時。以来12年間今日までの対局数は6843局、勝率49%、段級位は6級、世界ランキングで12902位、日本ランキングは8747位となっている。囲碁は初段になって一人前とされるが、その域には生涯かけても到達できぬだろう。しかし囲碁はスポーツなんかと異なり、この齢になっても刷毛で墨を塗り重ねているくらい儚いにせよ、進歩があるとされている。

またそのことを十分実感してもいる。何故なら段級位で言うと7、8級程度からスタートしているからだ。但し10年で1級か2級の上達ということなので、生きているうちに5級に到達することさえ難しいかもしれぬ。今日久しぶりに上記の記録をチェックしたが、日本ランキングが8千番台になっていたので嬉しかった。つい先日まで1万位前後をうろちょろしていたように思うからだ。

こんなことから書いたのは訳がある。ネット碁が上達と言っても一本調子で上がってきているわけではない。勝ち負けの世界だから山あり谷ありで、連勝もすれば連敗も当然である。何が原因かわからぬが、負けが続いて不調になると気ばかりが焦る。何とか勝ちを取り戻そうと焦れば焦るほど負けが続くし、ひょんなことで好調になることもある。囲碁の世界には色んな教えがあって、負けが混んで来たら焦らずに少し囲碁がから離れろとも言われる。最近の世相を見ていてこの格言を思い出したのである。

国全体では安全保障環境に緊迫感が高まっているとか、経済的に国力が低下の一方で、国民一人当たりGDPが3万ドルを切って貧乏国家になりつつあるとよく言われる。そこで政府はご親切にも様々な施策を次から次へと講じてくださっている訳でもある。しかしながら何一つ有効打が無くて、意地悪く例えれば蟻地獄に落ちた蟻さんのように見えなくもない。小生の囲碁と似たようなものである。政治においても安全保障や経済をしばらく置いて成り行きに任せてはどうだろう。そう簡単に日本が無くなる訳もあるまい。頭を切り替え、視線、目先を変えて娑婆を見直すことが出来れば少しはすっきりするだろうに。

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