2016年2月14日日曜日

北朝鮮、厄介かもしれぬが

昨夜から朝にかけて激しい雨が降ったが、昼になるとまるで花見時期のような陽気になった。これで明日から一気に気温が下がると言うのだから、抵抗力が無くて変化に対応力の弱い年寄りは容易じゃない。しかし、天気に文句を言っても始まらないので、素直に我慢しているしかなさそうである。

天気も当てならないが、世界情勢なんて奴はそれ以上に分かり難い。老人国家日本も、年寄りらしく大人しくしていれば善いものを何を勘違いしたのか、世界各国と連携してとか言って妙に燥いでいる風情だ。卑近なところで対北朝鮮対応である。毅然として厳しい独自の制裁を発動なんて仰るが、どんな意味があるのか。素人目にはっきり分かるのは「拉致被害者交渉の挫折」だが、当然と思いきや、政府は「対話の窓口は閉ざさず粘り強く交渉を続ける」とのこと。

聞いて頭が混乱してくるのは、こちらの頭が余程悪いか、矛盾したことを喋っても意に介さない、或いは聴いてそのまま報道するマスコミが悪いのか、当然ながら後者が悪いと思っている。第一、世界各国と連携なんて言っても米韓両国であり、肝心の中国とは岸田外相が先方の王毅外相と何度連絡を取ろうとしても出てもらえないと報道されている。中国との意思疎通を欠いた状態で毅然たる独自の制裁をした結果が北朝鮮側の調査委員会解散である。

独自制裁が北朝鮮側にいか程のダメージを与えるかは分からないが、我が国にとっては何のメリットも無い。しかし我が国への跳ね返りがこんな形になることは幾ら馬鹿でも分かる筈。事実政府発表も、この反応は想定の範囲内とのこと。内閣の最重要課題と位置付けている「拉致問題の解決」より重要な課題が他にあると言う理屈になる。ここにも大きな論理矛盾があるが、家族会の方もはっきりとは言わないのか、言ってもメディアが取り上げないのかだろう。

安倍総理は年寄りではないかもしれぬが、日本は経済的にも歴史的にもかなり成熟した国である。外交面でいつまでも若造のような振舞いばかりするのでなく、例え相手が嘗ての戦勝国であろうと未開の野蛮人国家であろうと、それなりの風格を持って落ち着いた行動をとれないものか。頭は生きているうちに使ってもらいたい。

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