2016年1月5日火曜日

年寄りの僻みか

正月に相応しいテーマを思い起こしたいが、目出度いテーマが見つからない。昨日も年賀状のことで書いたが、昨日頂いた年賀状に友人の奥様からのものがあって、友人が一昨年の暮れ亡くなっていたのを初めて知った。後期高齢者の峠を越えると、いち早くあの世に旅立たれる人が増えるのは仕方ないことなんだろう。一昨年あたりから親しい友人がかなり旅立たれた。何れは跡を追うことになるのだろうが、出来るだけゆっくり旅立ちたいようにも思う。

と言っても不老長寿はまっぴらごめんだ。天下のグーグルが不老長寿の薬か何かを開発していて、100歳は既に当たり前で500歳を目指しているとのこと。仮に友人の何人かが同じような年齢まで生き残っていたとしても、あまり気持ちの好いものではないだろう。元海軍士官だった文士の阿川弘之氏のことをどこかで読んだことがある。

氏は94歳で亡くなっているが、80歳になった時に、特に身体に異常が無いにも拘らず、以降友人には極力会わないようにしたらしい。帝国海軍士官として何事にもスマートであることを教育されたようだが、この生き方は確かに美学を感じる。昨年暮れから来し方、幽明境を異にしている友人を思うことしきりである。近いうちにゆっくり書きたい。行く末については、阿川氏のような美学を以て生きることが出来れば格好いいだろうが、とてもそうはいくまい。

願わくば平均寿命の80歳あたり迄はボケずにいて、その辺から徐々にボケて誰かに迷惑を掛ける期間が短ければいいのだが、これも思うようにはいかぬだろう。上手くいったとすれば、東京オリンピックを正気で観る勘定になるが、こんなものはどうでもいい。むしろ気になるのは福島の原発の方だ。福島第1原発からの放射線が空中や地下水に止め処なく漏れ続けているのだから、日本の空気や海水の放射能汚染は全く止っていない。これがどんな結果をもたらすかについては5年やそこらで結論は出ないだろう。

若いアスリート諸氏には気の毒だが、外国の誰かがこの危険を声高に叫んで、オリンピックなんか中止なれば良いとさえ思ったりしている。何事も経済性の追求ばかりが激しく、利害得失、効率優先、自己中心に拍車が掛かる日本の先行きを思うと、正月早々縁起でもないブログとなってしまった。

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