2015年11月27日金曜日

寒波襲来

ちっとも冬らしくならないと思っていたら急に冬将軍が姿を現して、北風やら雪を伴って日本を急襲し始めた。どこの家庭でも暖房器具を急ごしらえしたり、除雪器具やらタイヤチェーンの準備やら大わらわに違いあるまい。高支持率に安閑と好き勝手なことを言い放ち、やりたい放題していた安倍内閣も天気の影響でもあるまいが、どこか急にそわそわした感じが漂い始めた。

昨日は官邸に「1億総活躍国民会議」を招集、威勢よく「1億活躍緊急対策」をぶち上げた。発表の口先だけは虚勢を張っているが、内容が余りにもチマチマしすぎている。曰く、最低賃金を千円にまで引き上げる法律を作るとか、保育所などの保育サービスの受け皿を新たに50万人分拡充、或いは同じく希望出生率1.8を実現するために、保育所などの保育サービスの受け皿を新たに50万人分拡充の法整備なんて言っている。

そりゃ随分手際の宜しいことでと褒めたいのだが、緊急と銘打ちながら実現の目途が立つのは全て2020年度末のこと。こちらが生き延びているかどうか定かではない。国民会議には財界のお歴々も出席されているので、企業に対して賃金を上げろと化、スマホの料金を引き下げろと檄を飛ばすばかりか、投資を増やせ、てなことまで指示したつもりになっている。国営企業が多い社会主義国家でもあるまいに、すっかりデフレ経済に戻っている環境の中で、企業の投資意欲が出る筈は無かろう。官邸スタッフが如何に経済音痴にしても、余りにピント外れだ。

流石に内心忸怩の感もあるのだろう。昨日は更に、低年金者に3万円給付なんて、嘗てさんざん批判していた野党お家芸のばら撒きまで指示したようだ。低年金者とはどのくらいの人を言うのか知らぬが、1千万人に及ぶのだそうだ。全世帯数が5千万くらいとすれば約2割だから相当の数にも思える。期待したいところだが多分こちらとは無縁であろう。それにしても、この政策のお題目が「1億なんたら」は誰が吹き込んだか知らぬが、全体主義を象徴する嫌な言葉だ。それをまた幼稚園か小学低学年の子が、覚えたての言葉を訳が分からないまま言い散らす様と一緒で絵、益々馬鹿みたいに見えてくる。

何れにせよ内閣が慌てるくらいだから、季節同様不景気風も大分強くなってきている。こちらは景気不景気関係なく大分前から貧乏を余儀なくされているから覚悟が出来ている。しかし現役で働いている人は辛いものがあるだろう。今朝の新聞に出ていたが、シャープは冬ボーナスを1か月支給するとのこと。このしょぼくれニュースを見るにつけ、亀山モデルで一世を風靡した嘗ての優良企業は夢の又夢のようでもある。

たまたま昨日近くのパナソニックのお店で蛍光灯20Wを5本を購入した。内閣が2020年までには蛍光灯の生産を全廃させると言った翌日態々行くのは臍が曲がっている証拠。嘗ての松下電器はシャープなんか比較にならない程の超一流企業だ。店主との雑談で「最近のテレビコマーシャルは炊飯器や洗濯機、チマチマしたものばかりですね。」と水を向けると「テレビなんかの電子部品は今や全く儲からない商品なんです。」あのパナソニックでさえ、ボーナス一か月分ではないだろうが、昔日の面影が無いことだけは確かだ。この近隣だけでも町の電気屋さんが最近3軒廃業したとのこと。

その分池袋にも沢山ある量販店が繁盛していればいいのだが、果たしてどうなんだろう?北風は方々を襲い始めている気がしてならぬ。

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