2015年10月19日月曜日

小役人的発想

[まえがき]
珍しく野党批判なので、予め自民党をくさしておこう。
首相のメルマガに次のような投稿(10月14日付)が掲載されている。
<伊万里の窯業家の皆さんから、美しい壺を「献上」いただきました。>
一億何とかも同じだが「献上」とは面白い言葉遣いなのでご披露しておく。

少しおつむが弱い世間知らずのボンボンも困るが、小役人的発想の秀才も困る。
共産党が提唱した「国民連合政府」についての民主党代表の岡田哲也氏の発言「選挙協力は可能だが連合政府は難しい。」である。小生はかなり以前から民主党を応援してきた。理由はいろいろあるが、民主党には自民党と比較すると、政治を真面目に考えている頭の良い人間が多いと思っている。しかし頭の良い人間の集団はそれなりに悩みがある。一番の問題は、まとまりが悪くていつまでも結論が出せないことだ。自民党の派閥より始末が悪い。

議論が延々と続き、いつまでも結論が出ないばかりか、分裂まで行くこともしばしばのシーンをこれまでも嫌になるほど見てきた。現在の民主党にも優秀な人材が豊富であるのは事実で、岡田党首も枝野幹事長も個人的には優秀であるのは自他共に認められると思っているのだろう。しかしどう見ても、党内が自公政権打倒に向けてしっかり纏まっているようには思えない。政権側から見れば勿怪の幸いで、閣僚が変ろうとTPP交渉が大筋一致になろうと、臨時国会すら召集せず、野党の意見なぞ聞いても仕方ない風情である。

野党側には他にも維新の党のごたごたもあるし、自分の頭の蝿を心配しろ、と言われても仕方ない面もある。置き去りにされている国民側からすれば、迷惑な話だ。民主党も一旦解散して自民党に行きたい人は自民党に行く、維新なんかとくっつきたい人はくっついて、その上で新党を立ち上げてはどうなのか。それで現在の多数乱立野党が少しでもすっきりした方が、少しは分かり易くなるだろう。

いずれにしても長年応援してきた民主党だが、寿命が尽きた感じである。党内には党名の変更を主張している人間もいるようだが、名前の変更だけで支持を繋ぎとめるのは不可能だろう。そんな矢先の共産党の連合政府構想の提案である。小沢一郎氏辺りが支持しているとの噂もあるが、実に傾聴に値するものと思う。子供の頃と言うか最近まで、共産党と聞くだけで、なにか普通でない極悪非道の人間集団のような響きがあったのも事実だ。

しかしここ数年国会審議をネットで注意深くチェックするようになって、大分イメージ変ってきた。質問をよく聞くと、結構まともな質問が多い。その影響もあって、確か前回の参議院選挙で小池亮氏の名前を書いた記憶がある。共産党側は今回の連合政権構想の提案について、党のアイデンティティと言っても過言ではない主要政策を、いずれも凍結して日米安保や自衛隊など現状を容認する方針を明言し、且つ閣僚を出すことが連立政権の障害になるのであれば、閣外協力にとどめることも辞さないとまで言っている。(志位委員長が外国特派員クラブで記者の質問に答えて)

ところが、岡田代表は、例え目的を安保法制の廃止に絞った短期であっても、共に政権を作ることについては難しいと難色を示している訳だ。その理由であるが、具体的なことではなくて、共産党の全体主義に対する党内アレルギーを払拭できないだろうとのこと。これだから、お利口さんは困るのだ。現政府の1強体制は正に全体主義そのものではないか。これを打破するために、仮に新たな党が生まれて、党議拘束を掛けることが何故全体主義の誹りを受けなければならぬか。全く理解に苦しむ。これが自分の責任を常に避ける習性の小役人的発想と言うらしい。

[あとがき]
朝から気持ちの良い秋晴れ、予報では明日明後日と続きそうだ。久し振りに雲取山まで歩いてみることにして、明日7:30西武線特急の切符を購入。2日ほどブログは休みます。

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