2015年9月4日金曜日

北京ブルー

昨日はブログを書きそびれてしまった。病院から戻ったのが16時少し前で、それからネットで「中国抗日戦争勝利70周年 軍事パレード/映像提供:中国中央電視台(CCTV) 」を見始めたのが運の尽き。所々で中継は途切れるし、中国語アナウンスも有ったり無かったり、時々日本語通訳も混じるが、恐らく全体の2~3割程度だったろう。しかし映像の長さだけは格別で、全体で2時間45分の長尺である。途中トイレに行ったり小腹を満たしながら、終わって気が付くと19時を回ってしまっていた。

テレビのニュースを観れば要所が手際よく紹介されるのを承知なのに、馬鹿なことをしてしまったようでもあるが、長編名作映画を見た後のような感慨が無い訳でもない。

中国は日本と昔から縁の深い国であり、現在でも経済的には深いつながりがあるようだ。先ず、人口が多いので市場として大きいこと。最近は賃金の上昇で少なくなりつつあるようにも聞くが、未だ生産拠点を中国に持っている企業も多いだろう。逆に池袋辺りに住む中国人の数は相当なものだし、家の婆さんは中国製食品は買わないと自慢するが、国内で消費されるメイド・イン・チャイナ製品は相当な数量だろう。

一方で、外交的には余りしっくりいっているようには見えない。なんでそうなるのかよく理解できないのだが、政府も口先では友好関係が大切と言いながら、本気で仲良くしようと思っているようにはとても思えない。対中問題で口を開くと、いつも批判的な言辞が飛び出してくる。それにつられるのか先走るのか分からないが、マスコミもやたらに中国の膨張主義批判に廻っている。多くの国民のことだから、個人的に中国を好きな人もいれば嫌いな人もいるだろう。

ざっくりした感想で言うと、日本では中国人を少し見下している人が多いような気もする。石原慎太郎氏ほど極端でないとしても劣等感の裏返しにも思えるが、これは千年2千年の歴史のなせる故かと思ってしまうことがある。お前はどちらか?と問われれば、真ん中より好きな方かもしれぬ。いつも書くように、他人と同じで他国のことは全く分からないのだが、中国の場合は知れば知るほど分からなさが深くなるのが面白い。

個人的経験では面白いことにアメリカ旅行と中国旅行の回数はそれぞれ4~5回だろうが似たようなものだ。滞在都市の数と滞在日数ではアメリカの方が少し多いかもしれない。敢えて今後行ける機会が与えられると仮定すれば、中国のどこかに行きたい。アメリカは何処に行っても似たようなもので、日本で得た知識と違うことはそう多くはない。一方中国は日本での情報量が少ないせいもあるのだろう、へぇ~と思うこと、発見が多いような気がする。

昨日の軍事パレードもそんな気分が手伝って観てしまったのだろう。ホテルで白い筈の高級タオルが何れもグレイだったあの中国(これは上海の印象かも)。
昨日の空は日本と同じような秋晴れが広がっている。習近平総書記は相変わらず言葉少なで、何を考えていることやら全く見当がつない。なのに嫁さんは美人でやたらに愛想がいい。そばに近付いて一言二言かわすだけでいいから、日本からも誰か特使を派遣すべきだったのでは、或いは村山元総理も折角北京に赴きながら体調を崩しての入院は残念と思ってしまう。

日本政府にも政治的外交的配慮があったと伝えられるが、官房長官がこのパレードについて態々遺憾の意を表明する必要がどこにあったのだろう。一方戦後70年に関するオバマ米大統領の声明には、卑屈なまでに歓迎の意を表明している。多分同日に発表した官房長官の声明が、国民多数の支持に繋がると信じているのだろう。それで世の中丸く収まれば結構だが、そんな子供じみた行為では、そうはいかないのではないか?

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