2015年8月31日月曜日

まさか!?

まさかこのまま夏が終わってしまうことも無かろうが、何とも侘しく肌寒い8月の最終日である。山歩きが出来ないので山小屋や山好きの人のブログを見て楽しんでいるのだが、今年の夏山シーズンは例年に比べ大分短かったようだ。8月最後の土日、上高地河童橋付近の人影がまばらだ。月が代われば紅葉の便りが待たれることになる。来月末には前立腺が治療も一旦終わる予定だから、シルバーウィークが終わった頃にでも、ふらりとどこか高原にでも出かけてみたい。

気候は不安定なんて言っても、日本は何と平和で素晴らしい国だろうか。自ら考える脳味噌を持たないような安倍晋三氏にでも首相が勤まることがその証明とも言える。昨日のブログで書いたばかりだが、世界には、国民の多くが日常的に命の危険にさらされ、ついには生まれ育った祖国を捨てる仕儀にならざるを得ない国が沢山ある。内閣は世界情勢を知ってか知らずか、安全保障環境が様変わりしていると大騒ぎして、憲法解釈を変えてみたり、付け焼刃の疑い濃厚な法案を国会に提出しているが、日本で何かとんでもない動乱が発生する可能性を真剣に検討したことがあるだろうか?

恐らく一度も無いだろう。積極的平和主義なんて造語を振りかざして、他人の頭の蝿を追うことばかり強調している者には、自分の頭の蝿には気づきにくいものだ。確かに国内で動乱の発生する可能性は低いかもしれぬ。しかし低い可能性であっても、歴史を踏まえて頭の体操をすればシナリオは無数に存在する。一昨日のNHKテレビ「ぶらタモリ」で、故郷長野の軽井沢の歴史を検証していた。いろいろ面白かったが、中でも地質学者の解説に興味をひかれた。軽井沢一帯は標高900メートル地点であるのに何故か平らな土地である。

何故か、もともとこの一帯は、浅間山噴火が原因とかで出来た湖だったらしい。ところが2万年ほど前、浅間山よりはるか手前にある離山(軽井沢駅から西へ数キロでちょっと奥に入った別荘地帯が整備されているこんもりした小山。昔勤務した会社の別荘がありよく通ったものだ)が大爆発して、その火砕流が湖を埋めてしまった故に出現した土地とのこと。多分現在は、専門の学者でなければ離山が昔火山とはとても想像つかない。しかし地質学者から見れば、2万年なんて歳月はそう古いことではないらしい。地震や火山爆発はいつどこで起きても不思議は無い。

これは自然現象だから、喩えとしては適切でないかもしれぬ。しかし社会現象面では、ある日思いもよらぬことが起きる可能性は遥かに高い筈。まして最近の日本、特に都会ではかもしれぬ、地域社会の結びつきが薄くなって、得体のしれない人が隣組に住んでいても知って知らぬ振りをしているケースが多い。我が居住地域でも、今度の週末が氏神様のお祭りだ。我が家でもささやかな寄付をさせて頂いたとの話から、寄付集めの苦労話と子供の貧困について官邸が又何かを立ち上げた話になった。

寄付集めでは、我が住まいの1区画(多分20戸には満たないのでは)だけでも、役員の間であの家には寄付を貰いに行く必要が無い、即ち行っても絶対に貰えないと決まった家があるそうだ。勿論日本人かどうか、何をしている人かなんて分かる筈もない。それでもまだ地域社会が壊れているとまでは言えないだろうが、都市部ではそんな影が徐々に濃くなってきているのも事実だろう。

次に子供の貧困に関する有識者会議であるが、有識者の会議で実態を検証するようなことを言っている。彼等に実態が理解できるのだろうかとのこと。四半世紀も前にPTAの会計責任者をしていた婆さんによると、現場では児童の家庭環境は、昔からはっきり分かっていることだそうだ。市町村の末端では実態が把握されているにも拘らず、きめ細かな対応をするだけの資源の配分が無いだけのことらしい。どの児童の家庭がPTA会費や給食費(場合によっては両方)が免除されているかなんて現場では皆知っていることらしい。偉いさんが永田町に集まって数字だけ眺めて議論して、果たして何が変るかは甚だ疑問。

もっと日本社会の現実を深く探り、起きてほしくはないが起きる可能性がゼロでないことを真剣に模索すべきだ。タイで爆弾事件の犯人1名逮捕のニュースを聞いていると、自衛隊の法体系を再検討する以前に考えるべきことは他に沢山あるような気がする。

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