2015年8月18日火曜日

問題の先送り

暑い上に不安定な天気の中、お盆の休暇が明けて普通の人は働き始めている。しかし、大幅に延長された国会は先週に引き続いて今週一杯お休みらしい。何のための大幅延長だったのか?永田町と一般常識の乖離を目の当たりにする思いだ。特に気になるのはオリンピックのエンブレム問題。先の大戦の終結(意思決定)と同様で、関係者が全員無責任でいるのが明々白々。

個人的に問えば、全員何らかの策を講ずる必要性を言うであろう。撤退は1日も早い方が良い筈だが、夏休みを優先している神経がとても理解できない。アンダー・ザ・コントロールに始まり、ここまでケチがつくとは思わなかった。テレビで公然と「オリンピックなんかやめてしまえ。」と嘯く著名な人間まで出現している。一昨年の決定時から、決まらない方が良かったとブログには書いてきたが、もしテレビのマイクを向けられたらそこまでは言い切る勇気は持ち合わせない。

余談になるが、ケチのつき初めだった元都知事の猪瀬氏は既にテレビ評論家に復帰している。過去を水に流す日本人の特性かもしれぬが、何時もながらマスコミの寛容さには不思議の感を禁じ得ない。元都知事は高校の後輩で一時は東京同窓会の副会長をしていた。都知事や同窓会副会長を辞めた理由も、政治資金規制法にありがちな手続き上のミスと言ってしまえばそれまでのことで、2年近く謹慎すればそれで良しか。

エンブレムのディザイナー氏もプロダクションの経営者であるようだ。ご本人はさることながら、社員は会社が無くなるか、自分が首になるかで落ち着かない気分だろう。国家の意思決定の遅れは思わぬところに影響が出るに違いない。新国立競技場に関しても、ディザインを白紙に戻したまでは良しとして、都知事も遠藤大臣も晴々したお顔でご活躍のようだが、今月発売の「月刊文藝春秋」9月号に掲載されている「遅すぎた白紙撤回」を読むとなかなか前途多難なようである。

確かに毎日毎日、次から次へと新しいニュースが出て来るので、「前のことになんか拘っていられない、適当に忘れよう」は我が流儀でもあるが、本当は忘れてはいけないことがある筈だ。問題はその選別を如何にするかで、問題の先送りが最もたちが悪い。年を取ると、直近の食事のことを忘れても昔のことだけは覚えている、とよく聞く。本当だろうか、翻って我がことを思う時、先送りしている問題は無いだろうか?

沢山あり過ぎて恥ずかしくなった。

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