2015年7月4日土曜日

聞いて呆れた「看過できぬ」

昨日になって安倍総理が、衆議院の安保特別委員会で民主党枝野議員の質問に答える形で、先日の若手勉強会に於ける様々な不適切な発言について、自民党総裁としての責任を認めやっと謝罪を口にした。今月15日の委員会採決を前提にしたあからさまな環境整備で、本心からではないことが明白なだけに白々しく聞こえてならない。

詳細に覚えてもいないが、中に「沖縄の人を傷つけたとすれば・・・・」と仮定形があったことが引っ掛った。今朝婆さんとそんな話をしていると、婆さんが指摘したのが『総理は日本語の語彙が少ないので、何か新しい言葉をインプットされると、それを多用したがる癖がある。今回その例に当たるのが谷垣幹事長の言から借用した「看過できない」で、現在多用中よ。』

谷垣氏も当初(勉強会翌日の26日段階)はへらへらしながら「批判反論するということは、私は当然、あっていいと思います。むしろ、なければいけないと思います。ただ、そこはやっぱりなんと言いましょうか、その主張の仕方にも品位が必要かな。」だった。ところが世論や国会での風向きが激しくなってきたのを受けて、27日になって急遽処分を発表せざるを得なくなった。

改めてネットで確認すると、この会見では前日と打って変わり「自民党の報道の自由、言論の自由に対する基本的な精神を誤解させるものだ。国民の信頼を大きく損なうもので看過できない」と説明したようだ。婆さんはこれを観ていたのだろう。この日の処分程度で今更、自民党の基本的精神が報道や言論の自由を尊重している、なんて言っても遅すぎるだろうに。

昨夜テレビで英国人ジャーナリストのインタビューを観たが、英国であれば問題になっている大西議員は即議員辞職せざるを得ないだろう。と語っていた。総理の取り巻きが跳ね返って、却って総理の足を引っ張っているのは見え見えだが、幹事長の谷垣氏もなんだか頼りない。本来党内リベラルであるべき筈だが、安倍氏を敵に回したくない思惑が、これもありありではないか。

何れにせよ、事件から10日も経ってから総理が「看過できぬ」とは笑わせてくれる。得意とされる英語も演説を聞く限り中学生以下だが、肝心の国語が、まるで基礎がなっていない。

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