2015年5月6日水曜日

武蔵野散策

婆さん昨夜は、実家からの帰りが遅くてこちらは先に寝てしまい、今朝久し振りのように顔を会わせた途端に曰く「あなたがこの連休にずっと家に引き籠りぱなしとは、結婚以来初めてでは?」どんな心算で言っているのか知れないが、濡れ落ち葉にならないでよ、の意かもしれぬ。実際のところは分からぬが、ここ数年はJRの老人割引が利かない期間でもあるので遠出はしていない筈だが、家に引き籠りきりは珍しいかもしれぬ。

たまたま昨日埼玉県の新座に住む友人が電話をくれて「高尾山に行く機会があったら一緒させてくれ。」とのこと。その時「勿論それは構わないが、山は未だ体調が十分でないので今しばらく待ってくれ。それより君の近くの武蔵野へでもたまには散歩に行きたいから付き合ってくれよ。」なんて返事をしたばかりだった。今日は朝から天気も好いし婆さんのけしかけもあったので、昨日の友人にこちらから電話をして、早速今日武蔵野散歩を実現してきた。

誠にガッテン太郎さんの面目躍如、善は急げだ。埼玉県と書くと土田舎と勘違いされそうだが、埼玉県新座市と我が住居の都内豊島区千川との距離は僅か電車で30分ほど、生活環境の利便性など比較してもどちらが田舎か分からない。異なるのは自然環境で、勿論軍配は新座市に上がる。特に友人宅は駅から5分と掛からぬ交通至便であるにも拘らず、武蔵野一の名刹される臨済宗の平林寺から20分ほどの場所に位置している。

友人の言葉に甘えて昼前からお宅にお邪魔をして、久し振りの四方山話の後に奥さんにもご同行願って近くの焼き肉店で腹いっぱいのご馳走に与った。2時近くになってから、友人と二人で腹ごなしの散歩としゃれ込んだ。目的地は彼の平林寺、半世紀前頃一度訪れたことだけは覚えているが、印象は全く残っていない。多分季節が異なっているのだろう。紅葉が有名な寺だけに秋のことだったかもしれぬ。

寺の敷地の広さと森林は見事なものだが、建屋は仁王門にせよ本堂にせよ想像以上に粗末なものだ。考えてみると禅寺にはこの佇まいこそが相応しいのかもしれぬ。境内の森林は実に広大で、現在は新緑一色だが、よく見ると楓が圧倒的に多い。秋はさぞ行楽客で賑わっても良いと思うが、門前の食べ物屋やとか土産物屋が少ないので、意外な穴場かもしれぬ。元々岩槻に勧請された寺であるが、江戸時代に新座に遷座されたようだ。

その時同時にこの地に多摩川から用水工事が行われ、野火止用水として現存している。友人宅も含め近隣の人が1年数回のボランティアで、美化と保全に努めているとのことだった。その用水沿いの遊歩道の散策や、数少ない茶屋での小休止を含め2時間半ほどの散策ができた。昨年秋以来里山ハイキングさえ控えていたので、久し振りにいい運動になっただろう。

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