2015年5月15日金曜日

意外な世代間の違い

昼飯に入った池袋の天丼の天や、いつもように500円の天丼を注文して待つ合間、カウンターに立てられた写真入り広告カード「コシアブラが入りました。税込100円」が目に止まった。ほんの一枝で100円とは少し高いが、懐かしい香りと味を思い出して追加注文してしまった。7、8センチ程の枝先に蕾が3つか4つだったが、まさしく故郷の香りと味で、北信濃の山を思い浮かべながらの昼食となった。そこに行ければ、只でレジ袋一杯ほども採れるだろうに、などと野暮は言うまいだ。


今日も朝からまるで夏の陽射し、しっかり汗をかいた。山歩きは出来なくても、コシアブラを食うことも出来たし、先ずは善しとしたい。

閑話休題、日本も農耕社会から工業社会に変化を遂げて久しく、今や世の中の変化のスピードは目まぐるしいものがある。農耕社会の昔を懐かしむつもりも無いが、変化のスピードについて行けなくなっているのも事実だろう。自宅でテレビを観ていてもコマーシャルの意味が理解できないことはしばしばである。もう変化について行く必要もない年頃でもあるし、懐メロの歌謡番組でも観て楽しんでいればいい訳だ。

70有余年の人生を顧みて、最も変化が激しいことは何だろう。個人的生活や社会環境に余りに多すぎて、俄かには適切な答えが見つからない。社会的にはエネルギーの安定供給と情報の量的拡大と多様化かな、なんて思ったりもするが、当たっているとも思えぬ。しかし情報に関することは当たらずとも遠くはあるまい。

何でこんな前置きをしたかと言えば、今朝婆さんに聞いた話が非常にインパクトがあったせいである。曰く「今、デパートでも何処でも文房具の売り場で鉛筆を探すと、HB鉛筆がなかなか見つけにくいそうよ。小学校の先生もBか2Bの鉛筆を持たせてくださいと親に依頼しているそうよ。」何でも昨今の小学生は筆圧が弱いので、HB鉛筆で答案など書かれた日には先生が読み取り難くて苦労してしまうようだ。

何処から仕入れた情報か知らぬが、どうも本当らしい。自分なんぞ筆圧が強すぎて字が上手くならないと思っていたので、ひょっとすれば現代っ子は習字が上手になるのではと思ってしまったりしてしまう。更に現代っ子の手首や手先の運動神経に話が及ぶと、大分我々世代とは様変わりしているらしい。いい大人になっても鉛筆が削れない、との話は前から聞き及んでいたが、最近の子供は缶切りで缶詰の蓋を開けられなかったり、コーンビーフの缶にあるハチマキ式のベルトも開けられない子が多いとのこと。

手先のタッチがソフトなのはパソコンやスマホのせいもあるだろう。我がキーボードなど叩きが強すぎてすぐ壊れてしまう。小中学校に家庭科や工作の時間が無くなっているのかもしれぬが、思わぬところに世相の大変化があるものだ。

0 件のコメント: