2015年5月16日土曜日

昨日の報道ステーション

3月末の古賀茂明氏降板騒動以来暫く視聴を止めたりしていたが、何と言ってもNHKのニュース報道が酷すぎるので、このところまた視聴するようになった。考えれば、古館キャスターもスポーツレポータ上がりの一種の芸能人である。その割にはニュースキャスターの分を弁え、古賀氏の騒動にも巻き込まれずに中立を保ち、よくやっていいると褒めるべきかもしれぬ。

昨日(5月15日)放送の中で紹介された安保法制審議入りのニュースも、NHKなど比べものにならないくらい充実していた。解説者がレギュラーではないような気もするが、社会学者の古市憲寿氏。当然ながら賛否両論があり、これからの論戦が待たれるテーマなので、古館氏も古市氏も中立を保ちながら慎重な物言いで、十分審議を尽くしてもらいたいと締め括っていた。

その賛否両論の代表的意見と言うことで、賛成論は三宅邦彦氏、反対論は白井聡氏のインタビューを挿入した。両者のコメントの長さはきっと厳密に等分されていたに違いない。白井氏のコメントが先に紹介され「従来保守リベラル関係なくオール日本で墨守してきた憲法の平和主義を捨てて、アメリカの政策に象徴される軍事力による抵抗勢力の抑え込みは、軍事力増強の際限なき競争に嵌るだけ。」

次に三宅氏が「今や1国で安全を確保することが難しい時代、日本だけが平和維持活動をお金で済まそうなんてことが許される時代ではない。戦争に巻き込まれるのでは、と心配する向きもあるが、今回提出の法案では制約条項がきちんと整備されているので心配は全く無い。」との説を述べていた。

どちらの説が説得力あったかについては、取り敢えず置くとしたい。気になったのは三宅氏のインタビュー中の一言。制約条項云々の中で、「例え数年前のようにおかしな内閣が誕生しても・・・」である。一旦舵が切られて方向が変わると何が起きるか、ご本人もその危険は十分承知しているからの発言でもあろう。

三宅氏からすれば前政権は気に入らぬ政権であったのだろう。でも、仮初めにも民主的選挙の結果国民が選んだ政権を「変な」と言ったか「おかしな」であったかははっきりしないが、生放送中のことであれば仕方なかろうが、挿入インタビューである。番組のディレクターかプロデューサーか知れないが、余りにも無神経であり過ぎるのではないか。

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