2015年3月13日金曜日

本当にそうなら目出度いが

3月も残すところは半月となってしまった。通常でも年度末は駆け込み工事が多いとしたものだ。ご多分に漏れず、先週は我が家の前でも水道管の取り換えとかで道理が掘り返され何日も埃に悩まされた。どういう手順になっているか知らないが、何故か今のところ未だ仮舗装である。いつきちんと復元してもらえるのか、区役所にでも問い合わせてみたら、水道局の事務所に確認してくれとのこと。確認しても担当者不在で現在返事が来ていない。

暇な老人の面白半分の問い合わせに付き合っていられる程暇じゃないのも分かるような気がする。なんたって今日は週末でもある。東京にいると、公共と民間を問わず工事現場が多いことを実感せざるを得ない。一応住宅街と言える我が家の近辺でも、工事現場が多く、ここ数年は朝事務所に出勤(?)途中にすれ違う作業員数が極端に多い。但し、作業員さんたちも全員勤め人のようなもので、車で飯場小屋に出勤して着換え、仕事が終われば車で帰ってしまうので、隣の飯屋で500円の定食を食べるなんて贅沢する人は少ないようだ。

彼等もどこかで稼いだお金を消費するのだから、日本経済に貢献してはいる筈だが、こういった土木や建設工事で日本経済はどれほど良くなっているのだろうか?近くで見ていても、大きな工事は大抵元請にスーパーゼネコンと称する大手土建業者が入っている。恐らくそれらの企業は儲かっているだろうし、社員の皆さんもそれなりにお鳥目を上げてもらっているかもしれない。似たような話は輸出関連の自動車業界とか、兵器産業でも言えるかもしれぬ。

何れも日本産業界を牽引する立派な企業だろうから、彼らが高利益を上げるならば、連られて日本全体の景気が良くなっても良さうだが、どうもそのリンクがうまく機能していないようだ。一部大企業の社員は良くても、現場で汗を流すのは昔風に言えば日雇い労務者であったり、アルバイト社員だ。数的には圧倒的に後者が多くて当たり前。上流にいる一部の人には景気が良くて、下流の労働者はそれ程でもないのだろう。上流下流と言えば、昔仕事をしていた広告業界あたりでも、企業自体が元請と下請けに階層分化し始めているらしい。

年金生活者だからどちらの階層でもないが、更にその下に位置することになるのだろう。衆議院での締めくくり総括質疑を聞いていると、基礎年金生活者は元々基礎年金だけで生活できる筈も無い、てなことを厚労大臣が当たり前のように言っていた。幸い基礎年金生活ではなく、厚生年金を頂戴していることに感謝すべきかもしれぬが、その差月額にすれば10万円ほどは、ある意味では大きいかもしれぬが、考えようでは知れたものだ。

総理は相も変わらず、経済政策はこの道しかない、の一点張り。株価も上がり、間もなく実質所得上がってくるはずと、何の心配も無いようだ。公共事業と金融政策だけでエンジンをふかし続け、本当にそうなら目出度い限り。しかし実際には実質所得は10数ヵ月下がり続けているとのこと。1億2千万の国民を一括りで論じても始まらないかもしれぬが、金持ちも増えているかもしれぬが、貧乏人の割合が増えていることだけは間違いなさそうだ。何れにしても世の中が益々ぎすぎすしたものに変わっていくと思うとぞっとする。

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