2014年11月7日金曜日

マスコミの姿勢を質したい

鹿児島県知事が川内原発稼働に同意をしたそうだ。余談になるが、パソコンで川内原発と打つと即座にこの字が出て来るが、この原発について初めて聞いた時は、仙台に原発があったかと錯覚したことを思いだす。宮沢新経産大臣が職員を前にしての訓示で「かわうち原発」とやらかしてしまったらしいが、初めて見た原稿であれば仕方あるまい。今朝のテレビで評論家の田崎史郎氏が「もし、こんな間違いを野党が取り上げるとしたら大人げない話だ。」と牽制めいた解説をしていたが、国会で取り上げるのはその通りだ。しかし彼も評論家の端くれなら、大臣の資質なり任命者の無責任をそれこそ厳しく責めるべきかと思うが、何故かそうはならない。本当に日本のマスコミは権力に弱くて情けない。

これで来年早々には原発が再稼働することになる。目出度いと言うべきか、4年経っても福一の原因究明がされぬのに大丈夫か、と言う人もいるだろう。世界で最も厳しい安全基準をクリアしているのだから安全と考えるのは、再稼働賛成の人。原子力安全規制委員会は再稼働して安全かどうかの判断はしていないでしょう、との主張は反対派の人。反対派は事故が起こること想定して、住民避難の準備が不十分だと言う。全く次元を異にする議論は永遠に噛み合わない。

日本は自然災害が多いので、古来災害に遭遇するのを不運と諦める傾向無しとしない。賛成派の人も誰一人100%安全とは言わないところ見ると、原発も自然災害と同じと考えているのかもしれぬ。万が一のことを想定するといつまでたっても再稼働が出来なくなると言うことだろうか?もう少し互いの論拠を理解して、国民の前でまともな議論を真剣にしてほしいものだ。

ネット上に面白い笑い話があった。
反対氏「原発は安全ですか?」
賛成氏「そりゃ、安全だよ。」
反対氏「送電ロスがかなりあるのですが、なぜ東京に作らないのですか?」
賛成氏「そりゃ、危険だからだ。」

何れにしても余りに不毛な政治家のやり取りを少しでもまともにするために、マスメディアの力は大きいと思うのだが、いつの場合も腰が引けた解説ばかりだ。地名の読み違いを突っつくのは確かに大人げないが、不毛の議論を垂れ流しにするのはマスコミの責任であろう。外務省が来週の北京APECに関連して、日中首脳会談の形式だけに血道を上げていることについて、さも重大なことのように報じるのも同じ類のことだ。拉致被害者報道も然り。朝日新聞の例に懲りて、調査報道からは益々距離を取るのかもしれぬが、本質や中身の無い報道はいい加減で見直すべきだろう。

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