2014年7月14日月曜日

嫌中韓風潮

基本的な考えであるが、人生友人が多い方が楽しいに決まっている。しかし人間にはいろいろな考えがあるので、友人が皆小生と同じ考えを持っているとは限らない。いろいろな職業や性格の違い、思想信条の違いがあればこそ、友人と話をするのが楽しくもあり、人生の豊かさにつながっていくのだろう。他人のことはよく分からないので、特に友人が多いとも思えないが、150人を超える年賀状の枚数を考えると、結構な数だ。

勿論何年も顔を合わせない友人もいるし、1年に一度だけの人もいる。年賀状のやり取りは無くても、ブログ仲間や始終顔を合わせて会話をしている人たちの存在も自分にとっては貴重な存在である。例えば毎週プールで顔を合わせているご同輩の老人や、行きつけの食堂のご主人などがそうである。互いに名前も知らないのだが、却って赤裸々な本心が覗けて面白い。当然こちらから先方に対しても、何も隠すものは無い。

但し、余り他人を説得する自信が無いので、自分の考えと大分異なる人の場合は、専ら聞き役に回ることにしている。だから余計面白いと言っては語弊があるかもしれえぬが、興味深いものがある。未だ昨日昼食時のことであるが、隣の食堂に行くと、たまたま客の入りが悪くて、暇な親爺と長い時間いろんな無駄話をした。この親爺さん歳は一つ二つ下であるが、何故か気が合う。17歳の時にラーメン屋の小僧になり、板前の修業と洋食コックの修業をしてきている。

現在はオムレツをメインとする洋食屋であるが、何と言っても日替わり定食500円を堅持しているところが偉い。例えば昨日の日替わりは、トマトソースのかかったオムレツに鶏肉と魚のフライが乗っかったサラダ(これも半端な量ではないどんぶり1杯くらいある)に味噌汁だった。洋食修行中にはヨーロッパ各地を食べ歩いたと言うくらいなので味も申し分ない。板前の修業をすると
、流派ではないが何となくお医者さんの医局みたいに組織の繋がりに組み込まれるとしたものらしいが、飽く迄一匹狼でやってきたようだ。

料理人は力仕事のようで身体もがっちりしていて、医者からお前は土方か?と聞かれたことがあるそうだ。水泳にも凝った時期があって、勤め人時代には毎日のように3千メートルも泳いでいたことがあるらしく、こちらプール帰りと知ると、水泳で話が盛り上がることもある。こちらが初めて江戸に上ったのが18歳だから、この親爺さんが上京してきた時と殆ど同じようだし、昔話になると互いの話が絡み合って盛り上がるのが常だ。

ところが昨日は専らこちらが聞き役に回った。なぜならば、ひょんなことから話がラーメンから中華料理、ひいてはキムチから焼肉なんかの朝鮮料理に及んだからである。親爺さん余程の中国人嫌い、半島人嫌いらしい。「何で日本は支那人や朝鮮人に舐められなきゃいけないんだ。ラーメンやキムチなんか一生食わなくてもいいから、あいつらは全員本国に送り返すべきだ。あいつらと縁を絶っても、困るのはあいつらの方だろう。」

我々が子供の頃、チンコロだのチョンコウだのと言って、中国人や半島人を馬鹿にすることを耳にしたことあるし、最近はネトウヨと称して徒に韓国人などを排斥したがる日本の若者が増えてるとも聞いてはいた。しかし同世代の人間が、こうあからさまに中国人や韓国人を排斥する激烈な言葉を吐くことに直面したのは初めてである。雑誌の広告なんぞを眺めていても、中国韓国を悪しざまに取り扱うのが流行っているようだ。安倍政権の思う壺かもしれぬ。

小生はたまたま囲碁を趣味にしていることもあり、中国や韓国に対する嫌悪感は余り無い。囲碁に関しては残念ながら、日本が両国の後塵を拝しているのが事実である。隣の親爺のように中国人従業員で痛い目にあったり(池袋は使用禁止を承知で言えば第3国人が多いので有名)していると、嫌いになるのも分かる気がする。女の子を雇ったつもりが、直ぐ後からマフィアのボスみたいのが出てきて給料は幾ら払ったか教えろ、と言われたそうだ。

親爺は教えずに翌日女の子に小遣いを渡して首にしたとの話だった。親爺のような好き嫌いは当然あるだろう。しかし、国を挙げて両国を小馬鹿にするような雰囲気がある。石破自民党幹事長は防衛相でもあったし軍事オタクとしても有名である。彼なんかに言わせると、軍事的に見た場合中国の海・空軍なんて自衛隊の敵でないと威勢の良いことを言っている。或いは本当かも知れぬが、少なくとも自衛隊は実戦経験がゼロであり、中国も韓国も豊富な実戦経験を持っている違いがある。その違いを知らぬわけでもあるまいに、やたらに上から目線の態度が気になって仕方がない。

2 件のコメント:

TAK さんのコメント...

いつもながら全く同感。右翼が最も敬う天皇陛下がとても平和主義で全然右翼的でないことは事実。
だから右翼は今上陛下にあまり好意を抱いていない。

senkawa爺 さんのコメント...

takさん
コメントありがとうございます。
思想信条の違いはいろいろあってもいいと思いますが、日本中が右翼1色は我々の誕生前のこととして、国民一人一人が精神的にもっとフリーになって頂きたいものです。