時代の風向き

政府は安全保障環境が劇的に悪化していると盛んに宣伝するが、日本は平和で安全な国だ。タレントの握手会とやらで、陽気のせいで気がふれたような男が刃物を振り回した事件が臨時ニュースとなり、メディアが総動員されてしまう。同じ傷害事件でも中国でしばしば発生するテロ事件や、タイやウクライナの政治闘争とはスケールが違う。最近はメディアも政府のお先棒を担ぐ形で、尖閣諸島北方上空で、自衛隊機に中国軍機異常接近等と大騒ぎをしている。

だからどうした?と聞きたいが、総理はご機嫌で国技館で優勝トロフィーを横綱白鵬に手渡す儀式に出席している。一方で自衛隊は3軍合同の陸戦隊を編成して島嶼防衛の訓練をして見たり、この訓練で表面化したアメリカの海兵隊的部隊を正式に編成することを表明している。日本の統治が及ばないところでも武力行使がありうべしとしている内閣だから、仕方ないと言えばそれまでだが。
無差別殺人で世界的に評判の悪いアメリカの無人機グローバルホーク(態々偵察機として報道されている)が、ごく最近青森県三沢の米軍基地基地への配属されると同時に、自衛隊がこれを3機購入することが決まったようだ。費用は地上施設を含め800億から1千億円とのこと。

旧帝国陸海軍が軍備増強にのめり込んで、まともな外交努力を怠った結果が僅か70年前の大敗戦である。先の大戦の犠牲者が約300万人とされるが、そのうちの50万人は1945年3月9日の東京大空襲から8が9日の長崎の原爆空襲でなくった一般人と、先日小沢一郎氏の講演会で元代議士から聞いたばかりだ。「話し合いの扉は常に開いています。」と言いながら一方でこんな嫌がらせみたいことをしていていいのだろうか?は小沢氏の科白。

小沢氏も中国のことは気になっているようだが、視点がマスコミに登場する解説者と全く異なっている。マスコミでは、中国の軍事費がここ10年で4倍になっているが、日本は精々10%ちょっとしか伸びていないことを強調するのが定番。彼が指摘するのは共産党中央軍事委員会の人事。習近平主席がトップであるのは間違いないが、胡錦濤時代までは10名弱の委員のうち少なくとも半数が文民政治家だったのが、現在の文民は主席一人のみで残り全員が軍人であることに、強い違和感、危機感を感じているらしい。

他にも面白い話が沢山あった中から一つ加えると、安倍総理の支持率が高く、且つ若い層に受けている理由だ。自民党のマスコミ操縦術を見習うべきと語った右翼の親方の話。常に話を単純化して分かりやすく説得しているとのこと。隣で友達が暴行を受けている時に、あなたは助けないのですか?家族が乗っている船が襲われている時、自衛隊が出動できないなんて変でしょう。先の大戦で命を落とされた方々にお参りすることのどこがいけないのでしょう。外国に文句をつけられてお参りを止める訳にいきますか?

現代の若者は書物に親しまず、ゲームや漫画で育つので非常に単純らしい。話を聞きながら孫と見に行った映画「ドラえもん」や「ワンピース」を思いだした。こちらもいい年をして単純な方だろうが、戦争の危険に考慮せず突き進む現代の世相にはどうしても疑問を抱かざるを得ない。

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