2014年2月24日月曜日

反骨精神

近くの飯屋で昼飯を食いながらテレビを見ていると、最新の世論調査の結果で安倍内閣の支持率が少し下がったそうだが、それでもまだ48%くらいあるそうだ。これだけやりたい放題のことをしていて、国民半分近いの指示を確保できているとするなら驚かざるを得ない。市民とは何と寛容なものなのか、或いはもう期待するものが何も無いので、いい加減な回答をしたのではと思いたくなる。事実我が家も現在の政治に対してはあきらめの境地に近い。関連ニュースは殆ど見ない状態が続いている。

但し、民主党政権時代に凍結されていた箱もの関連予算が25年度補正で大幅復活したそうで、爺さんにもアルバイトの声が掛かるくらいだ。現在国会では26年度予算審議中で、事業仕分けで鳴りを潜めていた天下り団体も息を吹き返すことだろう。それで世の中が明るくなるなら結構なことで善しとしなければならぬが、どうも近くの食いもの屋は、口を揃えて景気が上向かないと言っているのが不思議な現象だ。

飯屋で顔を合わせるサラリーマンたちの顔色もあまりぱっとしていない。我が家の近くはベンツ・BMW・アウディと欧州車のディーラーが軒を連ねている。駆け込み需要で景気が良くても良さそうだが、何故か若い人の顔色がさえない。おまけに夏であれば昼に生ビールを引っ掛ける職人も見かけるが、最近は寒いせいかそのような光景も見なくなっている。経済は兎も角として、安倍内閣が昨年末の特定秘密保護法案以来方向を露骨に示し始めている右傾化傾向の数々の行きつく先がどうなるのか。どうせ碌なことにはならない筈だが、大手新聞社は沈黙したままである。

なんたってナベツネ読売社主が秘密指定の「情報保全諮問会議」座長に就任と聞いて、読売社内には開いた口が塞がらない程驚いた記者もいるだろうが、彼等とて所詮はサラリーマンなのか。基本的に我が国のマスメディアは一人NHKばかりでなく、押しなべて政権のゴマすりに成り下がっていると解釈せざるを得ないだろう。ウクライナとか中国に見られる反政府デモみたいなものは日本では当分発生しないにしても、国民がこう易々と安倍政権如きにアンダーコントロールされているのは残念でならない。

これも日本が豊かになり過ぎたせいかもしれない。自家用車の所有が普通の社会が実現して、普通の人間でも持っていた筈の反骨精神だけはもの見事に無くしてしまった。これが子供たちに与えた影響は大きいと思う。そこに持ってきて今度は道徳とやらを学校で教えると来たものだ。オリンピックに出場するような選手は皆旺盛なファイティングスピリットの持ち主であるのは間違いない。そして礼儀正しいし言葉遣いなんかも下手な政治家以上である。

しかし残念ながら彼等は非常に稀なケースで、普通の子にこれらは期待できないように思う。今日は都立高校の入学試験日、孫も受験しているが彼もごく普通の子供、果たしてどうなることやら。

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