2014年2月25日火曜日

経験の有る無し

やっと温もりが感じられる陽気になった。三寒四温で四日ほどは続いてくれるらしい。春が待ち遠しいとは年を取った証拠だろう。それにしても今度の関東甲信地方の雪は凄かった。一部報道には120年振りともあったが、テレビ取材を受ける80歳代のお年寄りが「生まれて初めての経験」と語るほどだから本当かも知れない。幾ら山奥とは言え、東京都内で雪に閉じ込められることを想定した人がいなくても不思議は無い。

まして2週続けての週末で、被害が発生した2度目は金曜の夜から降り出して、1週目と同じ積雪量になったところで雨に変わったのだから始末に負えない。個人的経験を言えば、金曜日は婆さんが手術で終わったのが20:30。医者の説明やら婆さんの顔を確認するやらで病院の裏口から出たのが21:10頃かな。勿論タクシーは無いので、歩いて玄関に辿り着いた時は既に雨靴の上から雪が入って靴下が濡れていた。玄関先だけ少し雪かきをしようかとも思ったが、ご近所を驚かすのも悪いと思ってやめた。

翌朝起きると既に雪が雨に変わっている。食事の支度前に雨合羽を着込んで雪かきをして都会の雪の重さにうんざりしたが、まさかあちこちでこんな大事になっているとは思わなかった。安倍総理や升添都知事の緊張感の無さと対応の遅れが非難されて、逆に新潟県の泉田知事が素早く対応して、山梨県に除雪専用のブルドーザーを5台派遣されたことが評価されている。新潟県では大雪対策は毎度のこと。迅速な対応とその手順も分かっている。要は、経験が有るのと無いではこうも違うことがよく分かった。

今回のことで改めて311東北大震災と福島原発事故を思い出した。当時の民主党政権の対応が良かったとは思えないが、今回週末が明けて火曜日になってやっと官邸が動き始めたことは、やはり非難の対象なっても仕方がないだろう。
3年前の3月12日の早朝に菅直人氏が福島までヘリで直行して東電の吉田所長に直接会ったことについては、当時も現在も非難が渦巻いている。しかし全ての采配を古屋防災相に任せて自宅でのんびり過ごす現首相の姿と比較すると、菅氏の行動の方が可愛く思えてくる。

安倍首相にとっては「今、目の前で発生している命の危険」より、明日起こるかもしれぬ外国との有事から国民の命を守る方が大切なんだろう。その外国との有事とやらさえ、どうやら自ら好んで外国に喧嘩を売っているようなものだ。祖父の血を引く首相一人が血気にはやるなら兎も角、その尻馬に乗る人間が意外に多い。経験に学ばない人たちの困った現象と言わざるを得ない。

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