2014年2月1日土曜日

マスコミ目線

いつも書いているが、本当に日本のマスコミはよろしくない。テレビ新聞どいつもこいつもの感があるが、特に最近のNHKは酷過ぎる。もとより半分国営放送と思っていたものの、公共放送が聞いて呆れる。国営放送なら市民から聴取料なんか取ってはいけない。それも結構な聴取料を取るものだから余計腹が立つ。ドラマを観る趣味が無いので観るのは圧倒的にニュース報道が多く、平日21時台の「News Watch9」を毎日のように観る習慣だった。

東大野球部出身で比較的若く見える大越健介と言う小父さんがニュースキャスターである。報道番組がどのようなプロセスで制作されるか十分理解できていないので、キャスターを責めるべきかどうかは自信が無い。制作過程は分からないが、テーマの選び方について非常に問題がある。平日21時台と言えば正にゴールデンタイム、視聴者が最も多い時間の筈である。国民ニーズの平均値を知るのは難しいかもしれないが、かりそめにも報道機関ではないか、国民の大多数が今日一番に知るべき事柄を選ぶセンスが無くて、報道なんて言ってくれるな。

因みに昨日の内容をチェックしてみた。オンデマンドに残っているデータは次の通りである。「ひつぎに遺体500キロ逃避行、暖かくなるので落雪の怖さ、春節で大移動狙いは中国人客、建設業深刻人材不足の現場で、アベノミクス巡り予算委で論戦、NHK会長就任会見について、ゴジラのテーマ 半世紀越えて」となっている。データには残っていないが、トップは、北海道で行方不明になっている小3の女の子の行方が未だ掴めない、だったかもしれない。

国会審議だけが国民にとって最重要課題かどうかは意見が分かれるかもしれない。個人的には総理の顔を見るのも不愉快なので、予算委員会の論戦なんて見たくもないが、春節の爆竹騒ぎで北京市以内の空気が濁った話との軽重を問われた時になんて答えるのだろう。好みから言えばテレビ朝日の22時台「報道Station」の方がずっとましである。キャスターの古館伊知郎はアナウサー出身のせいか、標準語で聞き取りやすいし、分を弁えているのか偉そうなことを言わない。朝日新聞社の恵村さんと言う若いコメンテータがレギュラーで出演しているが、彼も比較的穏やかで余り偉そうな口をきかない。

いつも21時台のNHKを大凡30分観て、就寝の準備をしてから報道Stationを10時半まで観る習慣にしているが、テーマの選び方も後者の方がずっとまともである。報道番組のメインキャスターの好みを書きすぎた。

もっと大きな問題は全社に共通する報道姿勢のこと。政府見解なり政府や日銀の発表を報道するのはいいが、発表を裏打ちする取材が酷すぎる。何事も否定すればいいと言うものでもなかろうが、やはり昨日のNHKニュースから項目を拾ってみよう。「去年の消費者物価5年ぶり上昇、12月完全失業率は3.7%、年金支給額を4月から引き下げ、税制改革 来月にも検討開始へ」これはお昼のこと、夜19時になると「消費者物価指数5年ぶり上昇、有効求人倍率1.1」と加わる。発表は事実だから仕方がない。

その裏付け映像が「全くその通り」と言わんばかりの映像で構成されるので参ってしまう。本当に日本中が好景気に沸いているなら、俺だけが取り残されてしまったと悲しくなってしまう。今日昼飯を食いながら食堂の親爺と話をした。食いもの屋は随分潰れているし、近くのスーパーでも値下がり時間を待って買う客は、ここの親爺以外に沢山いるそうだ。世の中の流れに取り残された者同士の会話でもなさそうである。マスコミの目は何処に向いているのだろう。

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