2013年12月6日金曜日

世界文化遺産「和食」

個人的には全く同意しないが、日本人は外国からの評価とか受賞を過大に喜びすぎるのではないか。ノーベル賞受賞科学者を大いに持て囃すくらいのことにケチをつけるつもりもないが、やれ平和賞だことの文学賞で大騒ぎする神経が分からない。先日も文学のことで少し書いたが、ノーベル賞作家の小説が面白いとは限らないだろうし、受賞して有りがたいのは著者に思わぬ大金が転げ込むぐらいで、傍の人間が大喜びするほどのことでもあるまい。

こと平和賞に至っては、佐藤栄作元総理やバラク・オバマアメリカ大統領の受賞なんてどんな意味があってのことかさっぱり分からない。似たような思いを持つのはユネスコ世界遺産指定についてである。誰が手を挙げ、指定されたらどんな意味があるのかよく知らないが、指定されたら誰かがその自然なり文化を末永く守る必要があるに違いない。今年指定を受けて山開き前から大いに賑わったとされる富士山なんかについても、果たして喜んでいいのかどうか。

マスコミは直ぐ燥ぎたがるが、立場によって人々にも様々思いがあるようだ。小生は世界遺産指定には何ら思いもないが、一山好きとして言えば、毎年のように死者を出す事の防止策を地元では真剣に考えるべきだと思う。入山料を徴取するのも結構だろうが、シーズンオフの入山禁止を徹底することが一つの方法だろうと思う。勿論それでも入山する人間はいるだろうが、飽く迄自己責任で行ってもらって、公的機関の捜索はしないことにしてはどうだろうか。

無償で危険を冒して捜索に出かけ、怪我人を釣り上げそこなって殺人者扱いをされたのではたまったものではなかろう。最近は山岳保険も完備しているのだから、オフシーズンに入山するほどのベテランであればそれなりの覚悟はあるだろう。仲間や家族が連絡し合って民間救助隊だけですべきことだ。話が飛躍したが、同様のことはやはり先月発生した立山でのスキーヤーの雪崩遭難についても言える。こういった事を外国人がどう見ているか分からないが、欧米の人間は我儘に見えるが、自己責任についての自覚はかなり高くて、傍の評価は余り気にしていないように見えるのは僻目かな?

富士山が文化遺産も解し兼ねるが、和食に至っては尚更である。外国には既に指定を受けている食事があるのも知っているが、「和食」とは何ぞやだ。単に正月の雑煮とか餅とか沢庵漬くらいならまだしもだ。1か月前に製造されて保冷庫に入れられ、スーパーで買ってくる「おせち」が和食であるなら蝶やトンボも鳥のうちだろう。誰が申請しているか知らぬが是非ご意見をお聞きしたい。テレビ毎日のように和食々々と騒ぐが、カレーライスもラーメンも立派な和食の筈だ。

訳のわからぬことを有難がるより、もっと伝承を大事にすることが他にあるだろうと思うこの頃である。

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