2013年12月24日火曜日

危なっかしいことばかり

先週17日だから既に1週間前のことになるが、内閣が外交・安全保障の基本方針となる国家安全保障戦略(NSS)を初めて策定し、これを支える防衛大綱中期防衛力整備計画と共に閣議決定した。との報道があった。今度の内閣は横文字が好きなようで、NSSの他にNSCなんてものもある。どのくらいの国民がこの横文字を必要とし、また理解できているのだろうか。

報道の中に、NSSは「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を基本理念に掲げ、愛国心に関する条項として「我が国と郷土を愛する心を養う」という表現を盛り込んだ。とあったので一度見てやろうと思っていたところ、昨日の南スーダン国連PKO派遣自衛隊から同じ派遣韓国軍への機関銃弾提供の話が飛び出した。天皇誕生日で、陛下の憲法を遵守して平和を願う思いに、胸熱くなる思いもあった。似たような感じを持った国民も少なくない筈の目出度い日に、政府は何を考えているのだろう。

とても国民の意を戴しての決断には思えないが、国民がこの政府を選んだのも事実で、憲法に定められた行為の範疇であれば、誰にも阻止は出来ないのだろう。婆さんは頭から湯気を立てんばかりに怒っている。先週の火曜日の発表の際、気になっていたのは「愛国心」云々の件で、いつかはブログでイチャモンを書こうと思っていたので、今日はそのNSSなるものを読んでみた。

普段役人が書いた文章を読んだことはないが、読みもしないで文句を言ってはいけないから仕方ない。先ずこの方針は、今後10年程度に亘り外交や安全保障戦略の基本とすべく位置づけられている。A4版32ページの読み物だが、安倍政権が強調するお題目「積極的平和主義」「戦略的外交」を正当化するために昨今のニュース解説を寄せ集めたつまらないものだ。

先ずは、日本が平和で発展していることを、恰も自分の手柄の如く誇らしげに述べている。後はお定まりの「安全保障環境の一層の厳しさと、複雑かつ 重大な国家安全保障上の課題」即ち中国と北朝鮮を悪玉にして、沖縄をある程度犠牲にしてもアメリカには協力せざるを得ないことを説得したいらしい。そして最後に「社会的基盤の強化」国家安全保障を身近な問題として捉え、その重要性や複雑性を深く認識することが重要なので、愛国心教育が必要との論法である。

子供じゃあるまいし冗談でしょう、主権のありよう主義や主張の違う国と喧嘩をしないように、上手に付き合う方法を考えるのが大人でしょう。世相を複雑に考えろだと!まっぴら御免だ。序でに言うと、昨日の騒ぎのもとになったと思われるこんな事が書かれている。
(8)防衛装備 ・技術 協力
平和貢献・国際協力において、自衛隊が携行する重機等の防装備品 平和貢献・活用や被災国等へ の供与(以下「防衛装備品活用等」という。)を通じ、より効果的な協力ができる機会増加している。
http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/guideline/pdf/security_strategy.pdf

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