2013年12月18日水曜日

嘘つき

この怪しげなブログも、見知らぬ方が読んでくださっている可能性は十分ある。友人知人ばかりであれば笑って済ましてもらえることでも、知らない方はまともに受け止められるだろうから、余りいい加減な事を書いてはいけないと多少自覚はしている。なるべく自分で見たこと考えたこと、個人的な思いを書いていれば、何か問題が起きても自己責任で処理がつくので、そうしてきたつもりでもある。

それでも他人に迷惑な事を書いて、婆さんにこっぴどく怒られて全文削除をしたこともある。婆さんに言わせると、それにも懲りずに書くのだから救いようがないそうだ。しかし当方としては、それ以来書き方にはかなり注意して、なるべく余計な事を書かないように気を使っているつもり。但し、毒の無いことばかりではこちらのストレス解消にならない。思いの丈のどこまで書くかは微妙なところだが、嘘だけは書かないつもりである。

嘘をついたことは1度も無いと言い切れるほど偉くはない。そもそもが職業広告屋である。宣伝広告の類を丸々信じる人はいないだろうし、普通の感覚からすれば、若干でも真実があれば良しとしたものだろう。広告に莫大なカネを投じているスポンサー側も勿論承知のことで、広告には測定して数値化することが難しいが、効果があることだけは分かっている。広告屋の言うことなど殆ど信用していないが、長年培ったビジネス経験から広告を止める訳にいかない仕掛けになっている。

まるきり狐と狸の化かし合いの世界で40年近く営業してきたわけである。これを俗に虚業と言うのだろう。それで身に着いたのが「都合の悪いことを言わない」手法。これも一種の虚偽であるのは違いないが、嘘を言うのに比べると精神的に大分楽である。それでも知っていることを言わないのも結構つらい。余計なことを知らないのが精神衛生には一番いいのだが、広告屋ともなるとそうはいかない。何でも知っていると思ってもらわないことには、広告なんか売れるものではない。

そんな経験を踏まえて世の中を見ていて思うことがある。例えばオリンピック招致委員会の最終プレゼンでの都知事や総理の演説。裏ではきっと広告屋が大活躍の筈で、相当念入りな仕込がされているのだろう。質問を含め、かなり巧妙に舞台回しが出来ていた。誰もが嘘を言わない原則を崩さないよう配慮されていたように思う。しかしプレゼンターとなった知事や総理にその意識がどの程度あったかが疑問である。結果的に汚染水関連では、嘘を言わされたりしている。

政治家とは「嘘」を平気で言えるタフな神経を持たないと務まらない職業かもしれない。その資質だけからすると、総理の方が上で、知事さんは苦しそうで見るに忍びない。

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