2013年10月27日日曜日

朋遠方より来る

昨日はプールの休館日、代わりに何をするか考える必要が全くなかった。夏の南アルプスで2回(聖岳・鳳凰岳)お世話になった、熊本の元自衛隊員のMさんが我が事務所を訪ねてくれたのだ。彼は7月の26日に熊本の自宅を自家用車で出発、主に百名山を歩きつつ本州を縦断して東北地方まで足を伸ばしたが、2千メートルを超える山には降雪が始まり一人での山歩きが危険になったので、やっと帰宅する気になったとのこと。

東京にはお嬢さんがいたり、友人が多いので数日東京に立ち寄ることにしたそうである。池袋で待ち合わせをして昼食の後、我が事務所にご来駕いただいた次第。お嬢さんとの待ち合わせ時刻が夕方6時過ぎとのことだったので、お茶一つお出しできない事務所で、ヤマレコのデータや地図を見ながら、たっぷり半日あれこれと山談義にふけった。山小屋でベテランの経験談を聞くのは山歩きの大きな楽しみの一つだ。その特別バージョンの日だったと言える。

今回は特に共通の想い出を持ってもいるので、話が余計身に迫る。彼は7月の末から昨日に至る3か月で、百名山として登録された本州の山を31座(山の数え方でこう言います)踏破されたとのこと。昨年までに九州や四国中国地方中心に40座以上を踏破しているので、残すところ20数座。余りのスピードで勿体ないような気もするが、元々登山時間そのものの極小化を目指すような歩き方で、そのための訓練をしているのだから仕方あるまい。

だからでもあろう、山歩きについては実にまめに記録をメモしている。今回じっくり拝見して小生の記録にぶつけてみると、平均的にこちらが4時間強かかる行程を3時間切って登られているので、時間的には約6割、スピードで言えば1.5倍くらいになりそうだ。今年のハイライトは北アルプスの上高地から槍沢経由槍ヶ岳山荘で1泊、キレットと呼ばれる有名な難所を経由して北穂高岳山荘で昼飯、奥穂高山荘で2泊目、翌日前穂高岳を経由して日が高いうちに上高地に帰還した縦走だったとのこと。

こちらも全ルートを知っている訳ではないが、山々は一応知っているし、そのルートの素晴らしさ十分理解できる。危険個所は行く気が無いので飽く迄頭の体操だが、自分がもし計画すれば上高地を出発して槍沢ロッジで1泊、槍ヶ岳山荘で2泊目、北穂高山荘で3泊目、奥穂高山荘で4泊目、上高地への帰還は5日目の夕方になるだろう。とか、ガイドをお願いした聖岳は10時間も掛かっててしまったこと、しかも休憩を都合9回も取っているらしい。勿論時間からおしっこの回数まで記録を披瀝して頂いた。

こちらは歩くに死にもの狂いで殆ど休憩らしい休憩の記憶さえないのに、てなことで大笑いをしたり、秩父方面でも新しい情報を貰ったり、兎に角時の経つのを忘れる思いの楽しい半日であった。

3 件のコメント:

tak さんのコメント...

こういう人もいるんですね。縦断中食事やトイレ、ふろなどどうしていたんでしょう。

senkawa爺 さんのコメント...

takさん
ご無沙汰しています。
この方はワンボックスカーを改造して寝泊まりできるようにしています。3か月丸々山中にいる訳ではありません。健脚ですので登山口に駐車して日帰り登山もしょっちゅうです。勿論出会った時もそうですが山小屋に宿泊することもあります。普段は道の駅などに駐車して、車中泊したり近くの浴場を利用することが多いようです。車を持っていますので、食材はスーパーやコンビニで調達するようです。

tak さんのコメント...

なるほど!楽しい人生ですね。