2013年9月1日日曜日

テレビの健康番組

ある人に言わせると「歳だからといって少しずつ運動や勉強を減らすのはよくない」そうだ。続いて「実際、私が少し日光浴をしたり、軽い運動をしたり、階段を上り下りするようになって僅か2ヶ月。階段の最後が辛かったのが辛くなくなり、なんとなく体調も良くなり、食事も美味しくなった。」と書いている。今朝TBSテレビ(7:00)の「健康カプセル!ゲンキの時間」で、トレッキングを取り上げていた。

いつものことではあるが、テレビ番組は実に無責任。腰痛や膝痛にもトレッキングは有効であるような言い方になっている。しかもそんな懸念がありそうな視聴者3人を高尾山に引っ張り出し、2時間ほどトレイナ―付で歩行訓練をさせる趣向。結果は予想通り、3人は異口同音に「歩くのが楽になりました。」「くたびれませんでした。」とのこと。2時間のトレーニングで、歩き方が変わって身体の調子が良くなるなんてあり得ないことだろう。

山の上の空気を吸っていい気分になるのと、身体の故障が改善するのは全く次元の異なる問題の筈。思わず笑ってしまったのは、身に覚えがあったのだろう。最後に整形外科のお医者さんの「膝に痛みがある人はトレッキングには行かないで、先ずお医者さんに相談してください。」とコメントが挿入されていた。これは誰もが納得できるまともなご意見であろうが、本編との不整合について放送局は何の違和感もないらしい。

料理に関する番組で、一口食べた出演者の感想が、これまた判でついたように褒め言葉に終始するのは仕方ないとしよう。しかし、嘗てNTV系列の昼に放送されていた「みのもんたの元気の出るテレビ」だったか、でも栄養補助食品の取り上げ方が大分問題になったことがあるように記憶する。テレビ番組は食物であれ、運動などの健康法であれ、取り上げた食物あるいはノウハウが万人に有効であるような表現を取らざる得ない。

そのようにシナリオを作成して、出演者を決め、シナリオに沿った演出で番組は構成される。小生も若い頃実際に関わっていたので、事情はよく理解できる。しかし今、一視聴者になってみると大いに反省せざるを得ない。最近しみじみ思うのは、人間の健康問題についての個体差である。冒頭に上げたコメントは著名な科学者のものだから嘘ではないだろう。しかしそのことが万人に通用するかどうかは別だと思う。

同じ薬を飲んでも効く人と効かない人はいるだろうし、運動なんか万人に薦めることが出来るのはウォーキングくらいではないだろうか。これとて、歩幅・スピード・距離等といった諸要素については千差万別かもしれぬ。流石にこの年になると、自分の身体のことが少しずつ自分で分かってきたような気がする。少なくとも小生に場合は、冒頭のコメントでは良くないとされているが、少しずつ運動量を減らそうと思っている。

お勉強については減らすほど昔からしたことが無いので、心配ないのが有難い。

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