2020年オリンピック招致

2020年の開催地の正式決定は来月7日にアルゼンティンのヴェノスアイレスで開催されるIOCの総会でなされるようだ。これに向けての日本招致委員会の出陣式が昨日都内で開かれ、安倍首相や猪瀬都知事他多数が集まって気勢を上げた。お祭りの実行委員会とは言え、財界や政界を含むそうそうたるメンバーで、正に国を挙げてのことである。集まった人数も600人以上と報道され、参会者のはしゃぎようはお祭りの前夜祭のようである。

何をもって結果を予想できるのか全く分からないが、このスポーツの祭典を招致する意味についても理解に苦しむ。理事長様のご挨拶には「スポーツを通じてこの国を元気にしたい、少しでも人々の支えになりたい・・・招致が実現すれば、日本国中を活性化する大きな力となるでしょう。」とある。商業化されたイベントだから経済活性の一助になる、とは分からぬでもないが、エコノミックアニマル丸出しの弁には白けざるを得ない。

対する競争相手都市はスペインのマドリードとトルコのイスタンブールだが、前者は慢性的な経済不況で、日本の報道では祭りを実行する経済力が無いのではと言ったことを暗示しているし、後者は政治が不安定で反政府デモがしきりだから安全面に問題があるそうだ。だから日本は優位だろうみたい暗示がされている。素直な人は報道に同調して喜んでいるだろうが、へそ曲がりのせいでその気になれない。

昭和39年(1964年)の東京オリンピックはどのようなプロモーションが行われ、どんな経緯があって決定したか殆ど記憶が無い。恥ずかしい限りだがもう社会人になって2年目と言うのに、如何に日常の社会の動きに疎かったかがよく分かる。幾ら毎晩酒を飲むのに忙しいからと言って、新聞に目を通していない筈は無いと思うのだが。テレビを持っていなかったことだけははっきりしている。開会式の10月10日が日曜日だったか休日になったのか記憶が無いが、何故か開会式の模様を長野のパチンコ屋に置かれたテレビで、ちらりと見た記憶があるのが不思議だ。

婆さんは赤坂にあった短大の寮に居たそうで、ブルーインパルスが神宮上空に描いた五輪の輪を直接見たらしい。当時の東京に猪瀬知事が自慢するような巨額の財政的余裕があったとも思えないし、安全面で言えば相当不安な国柄であったと思う。しかし、誰かが東京開催のために努力奮闘して開催に漕ぎつけ、その開催は経済活性化効果もあったと思うし、国民の大多数は海外に行くことなんぞ夢の又夢の時代である。そこへ全世界からアスリートや関係者が来日して、世界中の耳目を集めたのだ。

当然のことして国民の側にも、これからは世界中の国々と付き合っていくのだといった高揚感も生まれたと思う。比較して考えるに、放射能で汚染されている東京に身体細胞活動が活発なアスリートを大勢招くのは遠慮した方が良いような気がしてならない。

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