2013年5月4日土曜日

トップセールス

この連休中に安倍内閣の閣僚18名のうち11名が海外出張に出かけ、日本経済発展のために諸外国に売込みやらの働きかけをして下さっているそうだ。小生が若い頃、池田勇人総理が自ら同じように日本製品を世界諸国にアッピールする行脚をして、トランジスタのセールスマンと諸外国から異名を貰ったと聞いている。最近聞いた話では当時の日本製品は海外で相当評判が悪かったらしい。品質管理が行き届かない時代だからかもしれないが、相当粗悪品が多かったらしい。

今になれば笑い話だろうが、日本製のカメラはカメラ屋には置いてなくておもちゃ屋に置いてあったなんてことも聞いた。ま、何処の国でも発展途上の時には仕方がない現象だろうし、当時の総理の努力は多とすべきだろう。そして半世紀経った今は、世界中どこに行ってもメイド・イン・ジャパンは高級品質の代名詞と聞くと大いに誇らしく思う訳だ。外遊された閣僚諸氏も工業製品であれ農産物であれ文化であっても、日本製を売り込むのは大いに結構なことでエールを送りたい。

しかし原発を売り込むとなると買う方も買う方だと思うが、「え、それで本当にいいのですか?」と言いたくなる。賛成して下さる方も多いのではなかろうか。現政権は、今後の日本に原発は欠かせないエネルギー供給源と半ば腹を決めてはいるようだ。しかし、そのことについては未だ国内に相当な異議異論が存在している。一昨年の福島第1原発の事故は収束していないどころか、事故の原因すら明確になっていないのだから当たり前の話だ。玩具屋にトランジスタラジオを売り込みに歩くのとはチト訳が違う。

こいつは大変高性能で、素晴らしい働きをして安く電気を作ります。でも大変な事故が起きるかもしれません、起きた場合の対処マニュアルもありません。是非ご用命ください。とは言わず、後段部分は省略しているのだろう。長いこと営業一筋で過ごしてきたので「嘘を言わない」をモットーにしてきた。このことが営業活動にとって最も大事なことだと今でも信じている。安倍首相も、まさか「絶対安全です」みたい見え透いた嘘はつかぬだろうが、
それにしてもこの時期、原発の売り込みを成功させた度胸には感心するしかない。

先ほど鉄道マニアの整骨医の先生が言っていた「日本の鉄道をもっと世界に広めるべきだ。」小生もそれには賛成できるし、水や空気土壌の浄化システム等、なにも好んで危険なの斧を売り込まなくても、日本には素晴らしい技術が沢山あるだろうに。

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