2013年5月19日日曜日

矛盾だらけ

長い連休が終わったと思ったら明日からはもう5月も下旬、6月ともなれば梅雨も始まるだろうが年金の支給月、光陰の速さに嬉しく思うこともある。新年度に入っているのに予算も決まらず、政治のもたつき振りにうんざりしていたが、今月は何故か知らぬが俄かに騒がしくなった。始まりは川口順子議員の参議院環境委員長解任劇かな。ここで先ず国益が大々的に喧伝された。党幹部挙げて国益を口走る時を同じくして、人民日報が琉球は元々中国の属国と書いたのも笑えてくる。

政治家の好きな言葉だが、冷静に考えると国家の利益と国民の利益は少しどころか大いに意味が異なるみたいだ。今月の流行りものに憲法改正論議もあった。自民党改正案では公と私の問題が重視され、国家があるから国民がいるので、国民は公序良俗を守る義務を負っていると規定しているらしい。公序良俗の中には親孝行なんてことまで書き込んでいて下さっているようだ。両親が亡くなり親の立場だけになっているので「助かったわねぇ。」と婆さんにからかわれる始末だ。

子供がいない上に嫁が飲み屋をしている総理大臣も珍しいが、うちゅくしい国日本建設のために教育だ道徳だ言えば言う程、聞いてるこちらがが白けてくる。連休中はお定まりの内閣挙げての外遊。経済活性化のため休日返上でトップセールスとのことだ。総理副総理経産大臣が三者揃い踏みで、中東からスリランカ、インドそして東南アジア諸国へと売り込み先は多岐にわたった。目玉商品が世界一安全な原発技術であったとはお釈迦様もびっくりだろう。

舌の根も乾かぬ先週15日、お膝下日本の原子力規制委員会は重大な2件の方向を示している。一つは高速増殖炉(使用済み核燃料からプルトニュームを抽出、半永久的燃料として利用可能にすることを目指す)「もんじゅ」に事実上の運転停止命令を決定。これで過去何十年かで何兆円かの税金をつぎ込んだエネルギー政策を転換せざるを得まいと言われている。もう一つが同日であるが、敦賀原子力発電所の直下が「活断層」と断定、これでこの原発は廃炉にせざるを得なくなる。

そもそも地震学者の唱える説など信用しない点では電力会社と同じ立場かも知らぬが、原発の立地そのものには真っ向から反対したい。ロシアから或いはアメリカから安い燃料がどんどん入るなら、それを大いに利用するが善いだろう。日本やトルコのような地震国で、原発を立地していい場所なんか初めから無いとする方が自然ではないか。する事なす事矛盾だらけで、嘘を嘘と思わなければかくも堂々といられるものかと半ば感心しつつ、最近の報道を面白がっている本人自体矛盾だらけの暇人である。

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