2013年5月18日土曜日

最先端医療の話を聞いた

昨日の昼はブログ友達が誘ってくれたので、池袋の天ぷら屋で一杯、夕方は銀座のホテルで高校の同窓会があったので、またここで一杯と連ちゃんで飲んでしまった。珍しいが、爽やかなお天気でもあったし心地よい酔い心地でもある。昼間も夕方も馬鹿な政治家のことが酒の肴になったのは言うまでもないが、取り敢えず置くことにしよう。

同窓会ではいつも宴会の前に同窓生による講演が行われる。昨日は13回ほど後輩にあたる群馬大学のお医者さんのお話。これが非常に興味深かった。理由の一つはたまたま一昨日、泌尿器科の定期検診で腫瘍マーカーPSAの値が15を超しているので、どうしても生体検査を受けなさいと言われたことがある。一度受けて結果がマイナスであったこともあり、その苦しさに二度と生検は受けたくないと言い張ってきたが説得に負け、受けることを了承したばかりだった。

講演の先生は群馬大学医学系研究科腫瘍放射線学分野教授、重粒子線医学研究センター長。演題は「がんの重粒子線治療の現状と展望」放射線治療は聞いた事があったが、重粒子線治療は初耳である。基本的には放射線を照射するのだが、重い元素を利用し、且つ高速で照射することによって、患部以外への影響を極力ゼロに近づける夢の治療方法のようだ。患部を立体的に特定する技術はすでに確立されているので、放射線照射も三次元で計算設計して細いノイズから患部だけをクロスファイヤーで撃滅する精度の高い手法が開発されているらしい。

前立腺には最適の技術らしいが、現段階では保険適用外で治療費が300万円ほどになるらしい。友人の話では前立腺癌なんてのは尤も扱いやすい癌だから、保険適用医療で十分だから心配するなと変な励ましにあってしまった。自分とのことはさて置き、この装置はまだ開発途上で、日本全国に4か所しか設置されていないらしい。巨大で高価であるのは仕方ないだろうが、日本が世界的に見て最も進んでいるようでもある。とは言っても、全国で簡単にこの治療を受けられるのはおそらく早くても10年くらい先ではないか?


開発に携わっているのは日立、東芝、三菱と言った原発プラントメーカーと重なる。こんなものこそ政府が先頭になって海外に売り込めばいいと思うが、そんなに気合は入っていないみたいだ。理由は様々だろうが、ここにも原子力部落と同じ医療部落独特の手かせ足かせがありそうな風情ではある。確かに医療機器は高額と言っても精々百億円の単位、おまけに医者や技術者の要請には10年単位での期間も必要。近視眼的な日本人には不向きな話なのか。

0 件のコメント: