2012年9月21日金曜日

茶番と言われて怒る前に

民主党の新代表が予想通り野田氏と決まった。得票率が60%足らずなので、今後の党運営が大変らしい。間もなく自民党も新総裁が決まる。こっちは何故か谷垣前総裁があっさり立候補を取りやめてしまったが、それでも5人も候補者がいる。婆さんに言わせると「帯は勿論、襷にも短い人物ばかり」だそうだ。

思うに、日本は結構な国だ。国政を担うべき政治家連中は挙げて国事を投げ打ち、己と属する党派のことのみに血道上げて騒いでいる。マスコミはその騒ぎを連日取り上げているが、誰が党首になればどんな変化が生じるのか、
責任ある予測を聞いた験しがない。要は誰が党首になろうと党を構成するメンバーが変わる訳も無く、次の選挙で与党民主党は第一党の座を滑り落ちるのは既定路線。

代わりに自民党が第一党になるのも必然とされている。これとて政権運営と言う点では現政権と50歩100歩、一党で過半数を確保できないことが明らかだから、ひょっとすると現政権以上に混乱しかねない。国民の一人として感想を言えば、将来どういったところに連れて行かれるか、相変わらず不安を禁じ得ない。国家を乗り物に例えては失礼だが、乗り合わせているのが車であれ船であれ随分ぼろで、操縦士もナビも随分不慣れな奴ばかりといった感じだ。

小生のように年を取ってしまうと、先行き漠たる不安は感じつつも自ら現状を打破しようとの意欲に欠ける。毎日、今日と同じ程度の健康を明日もまたと只管祈るのみだ。若い人にも似たような諦観があるとすると問題かもしれない。しかし、政治家が国難だとか日本が沈没するとヒステリックに騒ぐのを聞いて、「まさにその通りだ。現状を打破しよう。」と奮い立つ若者がどのくらいいるだろうか?

勘違いしているかもしれないが、そんなに多くはないような気がする。日本はやはり裕福な国で、我々はそこでぬくぬくと暮らしているし、そこでから騒ぎしている政治家も認識の甘さは同じようなものではないだろうか。唐様で書く三代目みたいもので、本当の危機感を持ち合わせているようにはとても思えない。多くの先人が残してくれた遺産を食いつぶし、屋根にぺんぺん草が生えて訪れる人もいなくなる前になすべきことはなにか?

平たく言えば、政治家諸氏にはもっと常識的な人間になってもらいたい。選挙で選ばれた事で特殊な人間と勘違いしていないだろうか?20数年前のバブル時代がいい時代だった、あの夢をもう一度なんて言わずに、今現実にある資源(人・物・金・情報)の有効活用について論理的に話せる政治家はいないものか。

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