2012年5月6日日曜日

自戒を込めて

昨日の日記のタイトルを「他人事ではない」としたばかりだが、今日も同じタイトルにしようか思ってしまった。一昨日から昨日にかけて北アルプスで、同世代の方が大勢遭難して亡くなられた。単独行は爺が岳の62歳の女性だけだが、グループ登山でも白馬岳では6人全員死亡という痛ましい事故になっている。他には涸沢岳でもグループが遭難して一人亡くなっている。白馬岳の事故以外は詳細が分からない。

4日午後から山は大荒れだったらしいので、遭難はもっとたくさん発生している可能性がある。詳しく知りたいが、報道された、白馬岳の遭難について感想を書いておきたい。遭難したのは北九州のお医者さんのグループで63歳から78歳の6人、リーダーが75歳とのことだ。4日朝5:30麓の栂池を出発、その日のうちに白馬山頂を経由して、夕方17時迄には白馬山荘に到着予定だったらしい。

17時を回っても山荘に到着しないので、山荘から自宅に連絡が行ったのだろう。夜には捜索願が出たようだが、翌5日の午前8時には小蓮華山頂付近で登山客に発見されるも、全員集合状態で、一人も息は無かったようだ。全員低体温症にて死亡と発表された。同時に着衣についての発表もあり、全員夏山用の軽装であった。やや非難めいて報道されている。しかし映像を見る限り、発見現場にはピッケルが残されているのが確認できる。冬山装備ではないか、ザックの中身が知りたい。

以下は推測である。先ず、このグループメンバーはリーダーは勿論だろうが、相当なベテラン揃いであったに違いない。海外登山の経験者も多いようだし、この時期に北九州から態々奥信濃に来るだけでも生半可な人間には思いつかない話だ。まして栂池から1日で白馬山荘迄と予定を組むのも、かなり自信が無ければできないだろう。比較にならないが、小生如きなら夏山でも2日コースである。

恐らく全員ではないかも知らぬが、殆どの人が何回も経験のある道だったのだろう。夏場と違ってごつごつした岩場で時間も取られずに、直登が可能だからとて、コースタイムを普段より短めに見積もったかのせいもあったのでは。午前中は快晴だったらしいから、軽装でいたのも分からないでもない。遭難現場に何時間で辿り着いたかが分からないが、ツエルトを持っている人が一人もいなかったが不思議だ。天気が良くても、立ち止まると急速に体が冷えるのは常識。

まして殆ど全員お医者さん稼業であれば、猶更よく分かっていたろうに。山には魔物が棲むと言う。魔が差したとしか思えない。ゴールデンウィーク中はどこの山小屋も臨時営業をする。山小屋が営業をすればシーズン到来と勘違いする人も出るのはやむを得ない。今回遭難した人たちがそうであったとは思わないが。合掌

7 件のコメント:

トパーズ さんのコメント...

楽しみにしていたゴールデンウィークを利用
してのシニア達の登山が一転して悪夢に。
私は、本格的な登山を経験した事がないので
生意気は言えませんが、山を甘く見るなと言う
事は、よく分かります。
TVで見たチョモランマ、冬の富士山登頂など
お天気だと思ったら、突然突風が吹き荒れたり、
大雨になったりと刻一刻と姿を変える山の姿に
怖れを感じました。
遭難された方々がどんな状況に直面されていたか
知る由もありませんが、このような事故が
2度と繰り返されない事を切に祈ります。合掌

senkawa爺 さんのコメント...

トパーズさん
コメントありがとうございます。
私も遭難された方と同じ趣味を持ちますので、本当に気を付けなければいけないと思っています。
要は仰る通り「甘く見てはいけない」に尽きるように思います。

中Chan さんのコメント...

古き45年程前の流行語【メイストーム】(5月の嵐)

山登りを全くやらない人間ですが、今年も5月連休の
遭難・死亡記事に、胸を痛めます。

社会人2年目の1965年5月の連休に名古屋の職場で、
顔を知っている2名が遭難し、雪洞内で1名が死亡。
未亡人になった若い奥様が会社に挨拶に来た姿を
未だに生々しく覚えているからです。
北アルプス「爺ヶ岳」での遭難と記憶。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★インターネット時代は素晴らしい。
かすかな50年前の記憶を【1965年 爺が岳 遭難】
のキーワードで検索。運良く記事を見っけ。

http://www.bosaijoho.jp/reading/years/item_6248.html
○メイストームかゴールデンウイーク大量雪山遭難(40年前)
 1965年(昭和40年)5月1日~5日
ちょうどこの時期、日本海や北日本周辺海域で低気圧が急速に
台風並みに発達し、広い範囲で荒天をもたらし、中には地上では
想像もつかない猛吹雪となって、船舶や登山者を襲うことがある。
人これを“メイストーム(5月の嵐)”と名付けた。

5月4日:富山、長野県境の爺が岳北峰ピークで
名古屋電信電話公社マイナークラブ会員4人が遭難、死亡。

別記事1965年GWは遭難相次ぎ、行方不明者62人と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★当時、1940~1970の30年程は寒冷化の時代だった。

★2000年代に入り、5年程前から5月連休の遭難記事
が再び目につくようになり、下記の様に増加傾向。
中高年登山の増加もあるが、自分の中では気候変動
(寒冷化)が再び繰り返される兆候ではないかと
気にしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2012年は8人遭難死(今年)
2011年は6人
2009年は4人
2006年は4人

http://ameblo.jp/take-ayumu/entry-10880702285.html
◆GWの遭難死6人に(2011/5/3信毎)県内、過去5年で最多
http://matome.naver.jp/odai/2133623258800549901 
2012年GW北アルプスで中高年の遭難事故相次ぐ。8人死亡。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★5月連休は「甘く見てはいけない」は、過去50年前からの
 かすかな教訓ではなく、津波の言い伝えと同様に
 再び【メイストーム】(5月の嵐)を忘れるな!!ですね。
 つづく

中Chan さんのコメント...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キーワード【1965年 5月連休 遭難】検索した遭難の記事です。

★当時を体験した登山者も投稿していて、生々しいです。
 是非、原文をご参照くたさい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://notenkiexpress.blog95.fc2.com/blog-entry-471.html
2005/04/28(木)

●遭難事故

GWの時期の記事を見ていて目につくのは遭難です。
とくに山での遭難が目立ちます。
その山での遭難ですが,最近になって起こりはじめた
わけではなく,GWの歴史とともにあるようです。

まず目につくのは1965年で,低気圧が太平洋岸を発達
しながら通ったために山は「猛ふぶき 死の春山」
(朝日新聞)になり,15件の遭難が発生し,少なくとも
55人が死亡しました。これに対しては当時も無謀登山だ
という批判があったようで,
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://yamayasan.at.webry.info/200905/article_3.html
山岳随想「山岳遭難とメイ・ストーム」(その2)

次に、登山者にとって忘れてはならないメイ・ストームに
よる山岳遭難がある。
それは、1965年(昭和40年)5月連休に発生した
死者・行方不明者62名という史上空前絶後の山岳遭難である。
・・・・・・・・・・
ともあれ、44年前の気象遭難を覚えている人は多くない
であろう。今年の春山の遭難を考えるにあたって、
ケース・スタディの材料として取り上げた。拙文が
メイストームについての再認識のきっかけになれば
幸いである。  2009/05/11
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://f1express.cnc.ne.jp/config/VI001_03.php?teiko_id=6108&cat_id=3&top_flg=0
メイ・ストーム 荒川修一 [ ]
メイ・ストーム(5月の嵐)という言葉を聞いたことは
ありますか?メイ・ストームとは、季節が春から初夏へと
移り変わる4~5月にかけ、日本近海で猛発達する低気圧
のことです。
 1965年の5月連休に、メイ・ストームのため死者・
行方不明者62人という史上空前の山岳遭難が発生
しました。連休前半は移動性高気圧に覆われて全国的に好天。
その後、東シナ海の低気圧が急速に発達して日本南岸を
東進したため広い範囲で悪天となり、遭難事故が相次いだのです。

メイ・ストームが発生しやすい4~5月の気象の注意点
・・・・本文参照

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://outdoor.geocities.jp/fgntc356/minami/kitadake.html
-前半省略-
塩見は1965年5月2日に登った。
塩見から三伏峠について天候が崩れ
塩川に下って、山塩館に泊まった。

この5月連休は天候が不安定で遭難事故が
多発していたことを帰京してから知った。
自分たちがいた山域は天気は良かったが・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://www.yamareco.com/modules/diary/3438-detail-18917
私と百名山 10.
巻機山(1960m)(登山日:1965年5月2日)
投稿日:2011年04月09日

このメイストームにより全国の山で遭難し亡くなった人が
62人に達し、史上最悪のメイストームとして今でも
語り継がれている。この時の経験が活きてその後、
吹雪かれても落ち着いて判断・行動ができるように
なったと確信している。

巻機山は女性的な容姿であるが山の恐ろしさ、
吹雪の怖さを私に教えてくれた山である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

げに恐ろしや「メイストーム」(Maystorm)

中Chan さんのコメント...

キーワード【1965年 5月連休 遭難】による記事です。

【メイストーム】(5月の嵐)その2

http://notenkiexpress.blog95.fc2.com/blog-entry-471.html
ゴールデンウィークとお天気  2005/04/28(木)

●遭難事故
GWの時期の記事を見ていて目につくのは遭難です。
とくに山での遭難が目立ちます。

まず目につくのは1965年で,低気圧が太平洋岸を発達
しながら通ったために山は「猛ふぶき 死の春山」
(朝日新聞)になり,15件の遭難が発生し,少なくとも
55人が死亡しました。これに対しては当時も無謀登山だ
という批判があったようで,
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://yamayasan.at.webry.info/200905/article_3.html
山岳随想「山岳遭難とメイ・ストーム」(その2)
作成日時 : 2009/05/11 11:49 >>

次に、登山者にとって忘れてはならないメイ・ストームに
よる山岳遭難がある。それは、1965年(昭和40年)
5月連休に発生した死者・行方不明者62名という
史上空前絶後の山岳遭難である。
 『昭和災害史資料』(紀伊国屋書店)によると、
「4月29日から5月5日にかけて、(中略)全国各地で
登山者ら135名が中心気圧996mbの低気圧の通過による
猛吹雪に巻き込まれ、62名が過労や滑落、雪崩などにより
死亡、12名が重症、29名が軽症、1名が行方不明に
なった。」とある。

ともあれ、44年前の気象遭難を覚えている人は多くない
であろう。今年の春山の遭難を考えるにあたって、
ケース・スタディの材料として取り上げた。拙文が
メイストームについての再認識のきっかけになれば
幸いである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://outdoor.geocities.jp/fgntc356/yamayuki/yamayuki.html
山好き爺の山行記
http://outdoor.geocities.jp/fgntc356/minami/kitadake.html
3000m峰登山記5(北岳、間の岳、塩見岳)
写真は1965年4月30日釣尾根から

塩見は1965年5月2日に登った。
塩見から三伏峠について天候が崩れ
塩川に下って、山塩館に泊まった。

この5月連休は天候が不安定で遭難事故が
多発していたことを帰京してから知った。
自分たちがいた山域は天気は良かったが
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://f1express.cnc.ne.jp/config/VI001_03.php?teiko_id=6108&cat_id=3&top_flg=0
メイ・ストーム 荒川修一 [ ]

~春に三日の晴れ間なし~
 メイ・ストーム(5月の嵐)という言葉を聞いたことはありますか?
メイ・ストームとは、季節が春から初夏へと移り変わる4~5月にかけ、
日本近海で猛発達する低気圧のことです。
 1965年の5月連休に、メイ・ストームのため
死者・行方不明者62人という史上空前の山岳遭難が
発生しました。連休前半は移動性高気圧に覆われて
全国的に好天。その後、東シナ海の低気圧が急速に
発達して日本南岸を東進したため広い範囲で悪天となり、
遭難事故が相次いだのです。
メイ・ストームが発生しやすい4~5月の気象の注意点。
・高気圧の後ろには低気圧が隠れているので、
 天気図からその動向に注意。 -本文参照-
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://www.yamareco.com/modules/diary/3438-detail-18917
私と百名山10.巻機山(1960m) 
(登山日:1965年5月2日)
投稿日:2011年04月09日 06:35 :私と百名山

5月の連休を利用して春合宿に巻機山を計画した。
清水集落―井戸尾根―巻機山―割引岳―上長崎のコース
を計画したが、・・・・
以下本文参照 
★滑落、必死になって身体を反転し、ピッケルを
雪面に打ち込みかろうじて停止。
★今度は雪の亀裂(クレバス)に落ち込んでしまった。等
・・・・・・・・・・・・
このメイストームにより全国の山で遭難し亡くなった人が
62人に達し、史上最悪のメイストームとして今でも
語り継がれている。

この時の経験が活きてその後、吹雪かれても落ち着いて
判断・行動ができるようになったと確信している。
巻機山は女性的な容姿であるが山の恐ろしさ、
吹雪の怖さを私に教えてくれた山である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ★げに恐ろしや「メイ・ストーム」(5月の嵐)

中Chan さんのコメント...

キーワード【1965年 5月連休 遭難】による記事です。

  【メイストーム】(5月の嵐)その2

http://yamayasan.at.webry.info/200905/article_3.html
山岳随想「山岳遭難とメイ・ストーム」(その2)
作成日時 : 2009/05/11 11:49 >>

次に、登山者にとって忘れてはならないメイ・ストームに
よる山岳遭難がある。それは、1965年(昭和40年)
5月連休に発生した死者・行方不明者62名という
史上空前絶後の山岳遭難である。
 『昭和災害史資料』(紀伊国屋書店)によると、
「4月29日から5月5日にかけて、(中略)全国各地で
登山者ら135名が中心気圧996mbの低気圧の通過による
猛吹雪に巻き込まれ、62名が過労や滑落、雪崩などにより
死亡、12名が重症、29名が軽症、1名が行方不明に
なった。」とある。

ともあれ、44年前の気象遭難を覚えている人は多くない
であろう。今年の春山の遭難を考えるにあたって、
ケース・スタディの材料として取り上げた。拙文が
メイストームについての再認識のきっかけになれば
幸いである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://f1express.cnc.ne.jp/config/VI001_03.php?teiko_id=6108&cat_id=3&top_flg=0
メイ・ストーム 荒川修一 [ ]

~春に三日の晴れ間なし~
 メイ・ストーム(5月の嵐)という言葉を聞いたことはありますか?
メイ・ストームとは、季節が春から初夏へと移り変わる4~5月にかけ、
日本近海で猛発達する低気圧のことです。
 1965年の5月連休に、メイ・ストームのため
死者・行方不明者62人という史上空前の山岳遭難が
発生しました。連休前半は移動性高気圧に覆われて
全国的に好天。その後、東シナ海の低気圧が急速に
発達して日本南岸を東進したため広い範囲で悪天となり、
遭難事故が相次いだのです。
メイ・ストームが発生しやすい4~5月の気象の注意点。
  -本文参照-
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://www.yamareco.com/modules/diary/3438-detail-18917
私と百名山10.巻機山(1960m) 
(登山日:1965年5月2日)
投稿日:2011年04月09日 06:35 :私と百名山

5月の連休を利用して春合宿に巻機山を計画した。
清水集落―井戸尾根―巻機山―割引岳―上長崎のコース
を計画したが、・・・・
以下本文参照 
★滑落、必死になって身体を反転し、ピッケルを
雪面に打ち込みかろうじて停止。
★今度は雪の亀裂(クレバス)に落ち込んでしまった。等
・・・・・・・・・・・・
このメイストームにより全国の山で遭難し亡くなった人が
62人に達し、史上最悪のメイストームとして今でも
語り継がれている。

この時の経験が活きてその後、吹雪かれても落ち着いて
判断・行動ができるようになったと確信している。
巻機山は女性的な容姿であるが山の恐ろしさ、
吹雪の怖さを私に教えてくれた山である。


げに恐ろしや「メイ・ストーム」(5月の嵐)


・・・・・・・・・・・・
類似記事
http://notenkiexpress.blog95.fc2.com/blog-entry-471.html
ゴールデンウィークとお天気 2005/04/28(木)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://outdoor.geocities.jp/fgntc356/yamayuki/yamayuki.html
http://outdoor.geocities.jp/fgntc356/minami/kitadake.html
山好き爺の山行記/3000m峰登山記5(北岳,間の岳,塩見岳)
写真は1965年4月30日釣尾根から

senkawa爺 さんのコメント...

中Chanさん
コメントをありがとうございます。
貴兄の記憶力には敬意を表します。「メイストーム」とはてっきりアメリカの何かかと思っていた次第です。4月5月は意外と恐ろしい時期なんですね。「木の芽時」に「5月病」なんてのもありますが、これも日本特有の現象でしょうか?
つい調子に乗って今日のブログも書かせて頂きました。