2011年12月5日月曜日

年寄りの所帯

田舎とは少し異なるところと思うが、都会は日常的に非常に大勢の人に接触しながら生きている。近隣で顔を見慣れている人でも、その人の職業とか年齢とか詳しい事は一切分からない。特に小生の場合地域での付き合いを一切してないので、よく見る人でも挨拶しない人が大勢いる。会えば必ず挨拶するのは向こう2軒と両隣のご夫婦が精々で、そのご家庭にどんな家族がいるのかも定かではない。そういった事は全て婆さんの役目で、時々必要に応じて情報をコッソリ教えてもらっている。

婆さんはPTAの役員もしていたし、ある政治家の応援団をしたりしていたこともあるので、ある程度地域の情報通でもある筈だ。しかし選挙が近づくと我が家の塀はさながら政党の見本市の態をなす。これは婆さんらしい知恵で、主義主張が違っても地域の人とは仲良く暮らすべきで、変に人の恨みを買うとどこでどんな仕返しがあるかもしれないとのことだ。都会には得体のしれない方が大勢おられるのは鈍感な小生にさえわかる。(小生だって得体のしれない人物だろう)

老夫婦の情報交換の一環で、今日はこんな電話があったと言う話を聞かされる。兎に角昼となく夜となく訳の分からない電話が毎日のようにあるようだ。大方は光回線から墓場までありとあらゆる売り込みが多いらしい。婆さんもいつも暇にしている訳ではないので、しょっちゅう腹を立てている。しかしその撃退にあまり過激なこと言って、仕返しにあらぬところで悪さをされても困るので苦労しているのは、ご近所づきあいの時と同様の事だろう。

しかし中には随分怪しげな電話も多いらしい。時節柄使っていない貴金属はありませんか?なんてのは可愛い方だが、単純な株のセールスとは明らかに異なる話なんぞもあるとの事だ。どこから名簿が流れているか分からないが、婆さんに言わせると、兎に角日本人にプライバシーなんかないと思っていた方が良いとの事だ。面白かったのは先週来た電話の話だ。

「もしもし、こちら目白警察ですが(我が家の所管が池袋警察でないのも面白い)、最近そちらの1丁目2丁目で振り込め詐欺が多発しています。怪しい電話に引っかからないように注意してください。」との趣旨の電話が来たらしい。婆さん「はい、分かりました。」と返事をして、すぐ目白警察に電話をしたそうだ。「こういう変な電話が来ましたので、確認のため電話をしました。」そしたらこの電話は本物で礼を言われたとの事。

これだけメディアに沢山報道されても、振り込み詐欺は後を絶たないものらしい。世の中には善い人が多いのか、悪い奴の知恵が進化しているのか知らないが困ったものだ。

2 件のコメント:

tak さんのコメント...

田舎の近所づきあいとは随分違うのでちょっと驚きました。
うちなんか時々夜玄関のカギをかけ忘れて朝気がつくことがあります。

senkawa爺 さんのコメント...

takさん
こんにちわ、ご無沙汰しています。
コメントをありがとうございます。
近所付き合いを一切しない私が少し珍しいのかもしれません。代わりに家内はお付き合いが大変みたいです。

それに都会のリスクはそちらと大分違うと思います。

別件になりますが、来週の土曜日17日こちらの長高会があります。その時に先年アメリカ横断自動車旅行をした同期の諸兄が上京されて講演する事になっています。