2011年11月25日金曜日

一つの老後

暮が近づくと何気に飲む機会が増えてしまう。昨日は真昼間から吉祥寺のすし屋で昼飯をご馳走になって、熱燗をやってしまった。平日と言うのに12時半頃からたっぷり2時間半、他に客がいなくなっても頑張ったが、さすが3時に切り上げた。帰りの中央線では居眠りをして、危うく新宿を乗り越してしまうところだった。

接待をしてくれたのは広告会社に勤務していた時に世話になり、友達付き合いをさせてもらった人。10数年ぶりにこちらから誘ったので、本来はこちらが持つべきところすっかりご馳走になったうえに土産までもらってしまった。
相手の方は小生から見ればすこし先輩であるが、矍鑠としてとても先輩に見えない。ビールで乾杯の後は、互いに暗黙の了解の如く自然に日本酒を注文してしまった。

杯での注しつ注されつは流石に勘弁してもらい、互いに湯呑でいくことにした。元々好きでもあったし、現役時代には量もいける方であったが、最近飲むことを控えているので些か分が悪い。彼はリタイアしてかなりの年月になるのに、ゴルフに麻雀そして酒のペースは殆ど現役時代と変わらない様子だ。自らハッピーな人生を楽しんでいるとの事。昔のよもやま話で盛り上がり、お陰で20年近く若返った気分で調子に乗ってしまったようだ。

小生と彼の勤務していた会社との縁は20年以上前に切れているので、彼が社内で最終的にどの辺まで登って行ったかは知らない。付き合いは互いに課長とか精々部長時代の事だ。今でもそうだと思うが、サラリーマンもこの辺が働き盛り、即ち遊び盛りで一番おもしろい筈だ。こちらも遂に偉くなれなかったが、彼もひょっとしたらそんなに偉くはなれなかったかもしれない。沢山面白い話があったので、最終的にどこまで行ったか聞きそびれてしまった。

言えるのは、今でも遊ぶ友達が沢山いるのは、現役時代社内で高いポストに就いたせいではなさそうだ。それでも聞くと、現在の遊び友達は会社の同僚や先輩後輩より、現役時代付き合った社外の人、それもかなり上まで行った人が多いようだ。やはり彼の人格ゆえの事だろう。老後の過ごし方は様々だが、素晴らしいサンプルかもしれない。

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