2011年3月29日火曜日

湯たんぽ

大地震直後から始まっている計画停電だが、豊島区の我が家は影響を受けていない。都内23区で影響を受けているのは何故か荒川区と足立区だけとの事(事務所のある板橋も場所によっては停電している所もあるようだ)。理由は都心には公共的に重要な施設が集中しているので、停電があると全国的な規模で経済的な打撃が発生する。そうは言っても荒川や足立には町工場も沢山存在するので、日本経済への影響も少ないとは言えぬだろう。恩恵に与かっている立場だし、個人的にはどうする事も出来ないが不公平感は否めない。区長さんお二人がかんかんに怒るのは良く理解できる。

横浜には義母が暮らしていて、計画停電の影響を相当に受けているらしい。今月は寒さがきつい。暖房は灯油のファンヒータを使用しているのだが、これも停電になると具合が悪いらしい。「年寄りが唯一の楽しみにしているテレビも途中で切られると面白くないだろう。」と言うと「母はラジオが好きだから、ラジオを聴きながら布団をかぶって寝ているのよ。」事も無げの返事。余談になるが、停電にはソーラーパネルが有効と思っていたが、やはり夜間は殆ど機能しないらしい。使用していないので理解が違っていたが、給湯設備の蓄熱装置と蓄電とは意味が異なるらしい。

現代はどんな家庭でも企業でもすっかり電力に頼っているので、停電は実に厄介だ。我が家はそれでも以前から電力を極力節約するよう心掛けているらしい。らしいと言うのは小生にはそんな気が全く無かったからである。冬場の暖房で電気を使用しているのは茶の間の炬燵1台と、小生が使用している電気毛布1枚。部屋の暖房は炬燵がメインで、これに石油ストーブを組み合わせている。婆さんによると、最近は夜も昼も湯たんぽを多用するようになったらしい。夜は勿論布団の中に入れ、昼は炬燵の電源を切って代わりに湯たんぽを中に入れておくのだそうだ。

実物を今朝見せてもらった。ブルキ製と思いきやプラスティック製であった。解説によると先ずお湯の注ぎ口が大きい、これは以前、夏場に氷を入れて足を冷やすために買ったのだそうだ(婆さんは寒さより暑さが苦手、小生は逆)。厚手のプラスティックなのでタオルなんかで包む必要も無く、直接布団や炬燵の中に入れても安全との事(成程炬燵の電源が切れていた)。地震の直後に実家にも送って、義母も重宝しているらしい。もう今となっては近くのスーパーでは品切れに違いないだろうとの事。お湯の準備が無くて停電になったら、取り出してお茶を淹れる事も出来るしとなかなかの優れものだそうだ。

何が無いとなるといろんな工夫が生まれるものだ。ささやか節電であるが正直感心した、クールと言ってもいい。クールビズ運動なんかより余程実質的かもしれない。

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