2011年2月9日水曜日

「陽の名残り」あれこれ 

今度の連休は全国的に天気が悪いらしい。孫とのスキー旅行を楽しみにしているが、天気に恵まれない事になるとは残念だ。今年のスキーはこれで3回目になるが、過去2回は何れも初日大雪、2日目は予想に反して快晴となった。今回もそうなってくれると嬉しいのだが。

今度同行する孫も既に小学6年生、果たして来シーズンも一緒に行こうと言う事になるだろうか。今から心配しても始まらないが、昔見たヘンリーフォンダと娘のジェーンフォンダが共演した映画「黄昏」を思い出した。田舎の大きな池のほとりに住む老夫婦(ヘンリーフォンダとキャサリンヘップバーン)を、ある日不仲だった娘(ジェーンフォンダ)が子供を連れて訪れる。その滞在中爺さんと孫が仲良しになり、娘の心にも響いて親子の情愛が甦るような話で、未だに心に残っている。

我が家も核家族化はしているが、アメリカのそれとは異なり往き来も頻繁で、親と子そして孫へとかなり家族的な心は通じ合っていると思っている。日本ではこれは当たり前、むしろ子や孫が親や祖父母と別れて、精神的にも独り立ちしていく方がドラマになりやすいのではなかろうか。何れにせよ昔から小説や映画演劇の世界では人生の黄昏がドラマチックに取り上げられている。

小中学校の頃の学芸会と言えば「父帰る」(原作:菊池寛)が定番だったが、現在はどうなっているだろう?家族を顧みずに家出した父が、20年ぶりに落ちぶれ果てた姿で戻って来る話は今ではあまり現実的ではないのかな。少なくとも小生は、子供心に胸を打たれたものだ。その他には働き者の嫁さんに逃げられてしまう「夕鶴」(原作:木下順二)も定番だった。こっちは人生の黄昏とは少し違うが、こちらもやはり夫婦分権について子供心に訴えてくる何かがあった。

家族関係を考えると、日本は温かみのある良い国だと思う。こっちはこんな感傷に浸っていい気になっているが、一方でニュースを見ていると、生臭い話に本気になって若い人と張り合っている同世代の政治家が沢山いる。政治の仕事は家族関係なんか無視しないとやっていられないとものだろう。他人の事だからどうでもいいが、一体彼等は何を楽しみに生きていこうとしているのだろう。

因みに本日のタイトルは「日の名残り」(The Remains of the Day)の盗用です。1993年の英国映画で名作とされているようですが、小生はあまりピンときませんでした。どちらかと言えば女性向きだったかもしれません。でもタイトルは良いですね。原作は日本人らしいです。

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