2010年12月30日木曜日

年の瀬に

一見するに世の中の流れが早くなっているようにも見えるが、この先行きつく所が分からないので、若干の苛立ちや不安を抱えて越年する人も少なくないだろう。特にJALの社員で指名解雇の候補となっている人や、一般論として冬のボーナスが少し良くなったと報道されているのに、来年の給料が下がりそうな気配を感じている人もいる。深刻さの度合いはそれぞれ異なるが、何れも東証1部上場企業の社員の話で、メディアが好んで取り上げる仕事納めが済んでいるのを承知でハローワークに行っている人の事ではない。

こんな事を言うと叱られるかもしれないが、メディアが取り上げる就職できないとか、仕事がないと言って居る人は、メディアの取り上げ方と本人の考え方に少し問題があるように思う。メディアはお涙ちょうだいのステレオタイプでしかないし、学生の就職についてはいつか日記に書いたが、高齢者の再就職にしても、本人の来歴と求職内容や職業の選び方を詳細に分析すれば、問題点の所在が少し違って見えるのではなかろうか。ハローワークの職員の方はご苦労な事だ。

むしろ、今勤めている会社が後何年持つか、これが日本の政治や世界の経済とどんな関係にあるのか。この辺をすっきり割り切れない人が、いわゆる中年の中間層に結構多い筈だ。彼等は家庭や仕事に一番エネルギーを注がなければならない筈。極言すれば、老後の事やアホな政治の話なんかに関心を持つ暇なんか無いかもしれない。小生もそうだが年寄りはその辺と無関係だから、アホと一緒になってアホな話に付き合っている。本当のところ、年寄りの解説者なんかテレビでもの言う資格がないと思っている。

行く川は流れ流れて何処迄行くか、それは誰にも分からない。今日のところは胸に若干の不安があるかもしれないが、近くの町を見ても多くの市民は明るい新年を迎えるべくお節料理の買い出しにいそしんでいる。目出度いことだ。

昨日小生が関心を持つ政治に関して、友人の若いジャーナリストから話を聞いた。

「むかし江藤淳氏が、菅直人は市民運動家でもなんでもない、単に出世欲の塊と言っています。1日でも長く総理の座に居たいのでしょう。そう簡単に辞めると言わない可能性が高いと思います。今年9月の民主党代表選、あれは一政党の選挙と言っても国民の選択じゃありませんか。小沢はこのまま菅にやらせたのでは駄目になる。仕方がないので俺が、と立ち上がった筈です。当時の報道を思い出してください。」言われてみればそうかもしれない。

「もう手遅れです。総理大臣は自ら辞めると言わない限り辞めさせる手段が無いのですから。これから2年数か月、菅氏が居座る可能性が高いと思いますし、仮に誰が総理になっても数年はダッチロールが続くでしょう。」少し悲しい気分にもなったが、国民の選択であれば仕方が無いだろう。最後にもし国民の選択が小沢氏だったとしたらと聞いてみた。
「彼だったら、尖閣問題は起きなかったと思います。まして法務大臣更迭なんかは絶対にあり得ません。マスコミも彼は怖いので書けないでしょう。国会対策は万全ですから、公明党は引きずり込んだでしょう。但し彼は経済対策については音痴ですから、どうなったでしょうね。」成程、成程と思いませんか。

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