2010年10月5日火曜日

健康増進国民運動

昨日の日記でインフルエンザ予防接種費用について書いた。後で婆さんと話をすると、「どの世代を優先するかより、予防ワクチン接種が健保の適用外になっている事がおかしいのよ。」とのご託宣。言われてみれば尤もで、医療費が減る事に繋がるのに何故健保対象にしないのだろう?どうせ、病気治療でないのでダメ、とかなんとか下らない理屈があるのだろうが、おかしな話だ。健保対象になれば我々高齢者でも、勤労者と同額で恩着せがましく言われる必要もなく、1500円以下で接種が可能になる勘定だ。

後期高齢者の問題が典型的だが、どうも役所の考え方は杓子定規で芳しくない。今日は又健康に関連するメルマガが来た。JMM [Japan Mail Media]  でデンマーク在住造形作家の高田ケラー有子さんのメールである。デンマークの子育て事情が分かって面白いのだが、6年生の子供たちの体力作りについて書いている。6年生になった息子さんが、自転車に乗る機会がどんどん増え、先日学校で、6年生の自転車教習テストが、警察官立ち会いで一般道を使って行われた。とあって詳しく内容が書かれている。

これも無断引用お断りなので引用はしないが、学校行事(授業)のようではあるが、公道5km程のコースを使用しているようなので、どうも国策みたいだ。更に0年生から10年生迄を対象とするActive Round in Denmarkという健康運動キャンペーンについて書かれている。これは9月から10月にかけての3週間、全国で約10万人の児童生徒が参加するデンマーク全体で取り組むキャンペーンだそうで、全体を学年別に4グループ分けてテーマや課題があり、また全体でのコンペティション形式にもなっていて、クラス対抗あるいは学校対抗で、全国のどのクラス(学校)が一番健康で運動をしたかを競うらしい。

詳しくメニューを紹介できないのが残念だが、これが実によく出来ていて、
コンセプトは「もっと身体を動かし、もっと自然と触れ合い、健康な食習慣を身につける。」との事。当たり前と言えば当たり前ではあるが、デンマーク人は低学年時代に走り込む事をきっちり身につけてしまうメニューになっている。しかも無理をしないように(例えば2分走って2分歩くから徐々に走る時間を延ばしていくとか)配慮しながら、1日に最低1時間は運動するように仕向けているようである。

更に筆者がデンマークの人とサイクリングツアーに参加した時の記憶で書いているが、彼の国の人は体力は凄いらしい。おばさんでも例外でなく、日本人としての体力差をしみじみと感じたらしい。息子さんの事を見て、子どもの頃から、日常的に鍛えられていることがいかに大切かを痛感されたとしている。

日本でも昔から掛け声的には「国民体力増進運動」とか聞こえてくるし、「国民体育大会」なんて下らない行事を、戦後、都道府県一周しても未だ続けている。箱モノづくりで開催自治体の土建屋が儲かるのかどうか知らぬが、国民の体力向上には全く関係ない話だ。こういった事もやれ文科省だ厚労省だと、省益確保だけが優先され、国民は全く不在になっているのが実態だろう。児童の学力低下が指摘されているが、学力より大切なのが健康と体力の筈。この問題だけは縦割り行政を止めて、デンマークの爪の垢でも煎じて飲んでほしいものだ。

行政改革だのへちまだの理屈ばかりで、現政権でも官僚国家の骨格は自公政権と何も変わっていない。小沢一郎がやっても行政の縦割りをぶち壊す事は出来なかったろうか。

後何年待てば、誰が革命的変革を成し遂げてくれるのか。嗚呼

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